師恩[語句情報] » 師恩

「師恩〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

師恩の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
夜明け前」より 著者:島崎藤村
もって故人への回向に替えようとしていた。ただ法務と寺用とをこのままに放棄するのは師恩に報ゆべき道でないとなし、それには安心して住持の職を譲って行けるまでにもっと....
梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
まに過ごす事が出来なかったのであろう。しかも僅か十五円五十銭ぐらいの薄給では到底師恩相当の礼をつくす事が出来ないので非常に苦悩したらしい。 しかし、さりとて他....
戦時旅行鞄」より 著者:海野十三
大先生の尊顔も久々にて拝みたいし、旁々かの土地を見物させて貰うことにしようかと、師恩に篤き金博士は大いに心を動かしたのであった。 かくて博士は、出発の肚を決め....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
れました。師匠がいかに私のことを考えていられたか、今日でもその当時のことを思うと師恩の大なることを感ぜぬわけに参りません。 さて、私はお悦さんの養子という名義....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
のは容易に想像される。玄関番の書生が主人を先生と呼ぶようなものだ。もっとも一字の師恩、一飯の恩という事もあり、主従師弟の厳ましかった時代だから、両者の関係が漸く....
芸術と数学及び科学」より 著者:三上義夫
ろのあったことは、感謝をもってこれを記念する。この諸国は皆わが師長であった。その師恩は決して忘れてはならないのである。また決して忘れもせぬ。 けれどもわが祖先....
小説 円朝」より 著者:正岡容
じみと考えられた。 考えれば考えるほど無性に師匠の上がありがたくなってきた。「師恩」という言葉がほんとうにいや深い意味もて考えられてきた。 俺、四谷のほうを....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
くようにいい、 「私は、周防にあって、同門の草薙天鬼から、その報らせをうけた時、師恩に感泣しました――師の病床についていた草薙天鬼、それは私よりもずっと先輩だし....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
と弟子ではあるが、あなたに印可目録をお許しになったものだろうと考えられます。……師恩の有難さ、おわかりになりませんか」 「師恩師恩、しかし、わしにはわしの抱負....
三国志」より 著者:吉川英治
、朝旗のもとに報国の働きを尽したいといった。 「よく来てくれた。少年時代の小さな師恩を思い出して、わざわざ援軍に来てくれたとは、近頃うれしいことだ。その心もちは....