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「席巻〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

席巻の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
近時政論考」より 著者:陸羯南
の軍事的変遷 革命の騒乱すでに鎮りたり。希世の英雄ナポレオン第一世は欧州全土を席巻したり。南地中海岸より北スカンジナーヴに至るまで大小の諸国は仏国の旗色を見て....
イデオロギー概論」より 著者:戸坂潤
やがてファシスト乃至社会ファシスト社会科学となって、ブルジョア・ジャーナリズムを席巻し始めつつあるように見える。 かくて今日プロレタリア・ジャーナリズム――夫....
現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
―哲学を人々は広義に於ける実証主義――それは十八・九世紀に至って思想界を圧倒的に席巻し始めたものだ――に対してどういう態度を取るかによって特色づけられている。今....
思想としての文学」より 著者:戸坂潤
通俗小説・探偵小説・科学小説・政治小説・小唄その他――がジャーナリズムを圧倒的に席巻するようになって、文壇はジャーナリズムに対する特権ばかりでなく、これに対する....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
も動かすほどの風が出るであろう。フランス革命が、軍隊の力をも借りはしたが、欧州を席巻したのは、パリー郭外の人民の力によってである。彼らは歌う、それが彼らの楽しみ....
汽船が太平洋を横断するまで」より 著者:服部之総
ニューヨーク・サンフランシスコ間だけでなく、いわゆる「三角航海」によって全世界を席巻《せっけん》したからであった。マルクスがいったように太平洋をはじめて世界市場....
三国志」より 著者:吉川英治
二月、曹操の遠征軍は、まず陳の国を攻め、汝南(河南省)潁川地方(河南省・許昌)を席巻して行った。 ――曹操|来る。 ――曹操来る。 彼の名は、冬風の如く、....
三国志」より 著者:吉川英治
、それは容易ならぬことになる。北方の袁紹ですら一敗地に滅び、冀北、遼東、遼西まで席巻したあの勢いで南へきたら?」 「かならず参ります。故に、備えておかなければな....
三国志」より 著者:吉川英治
、玄徳以下、積年のうらみに燃ゆる蜀の輩、堤を切った怒濤のごとく、この江南、江東を席巻してしまうでしょう」と、声を大にして告げた。 聞く者みな色を失った。孫権も....
三国志」より 著者:吉川英治
ある。――と見るや越吉元帥の中軍は、例の鉄車隊を猛牛の如く押しすすめ、姜維の勢を席巻せんとして来た。 姜維の勢は、引っ返し、また踏みとどまり、また逃げ奔る。 ....
三国志」より 著者:吉川英治
て起った新人のすがたであったといってよい。 曹操は一時、当時の大陸の八分までを席巻して、荊山楚水ことごとく彼の旗をもって埋め、 「呉の如きは、一水の長江に恃む....
私本太平記」より 著者:吉川英治
のように湧いた大小いくつもの乱軍が合流しあって、一手は碓氷峠をこえ、一手は甲州を席巻し、もう武蔵野へなだれ出ていた。 一時、木曾路から尾張へうごくかと見せたの....
私本太平記」より 著者:吉川英治
へさす諸家の兵であろう。ひがしの方へ行く軍隊もみえる。それは尊氏一族の本国三河を席巻して、尊氏が秘している妻子や母を召捕る戦略だとか聞いている。また宮門へむかっ....
読書と著書」より 著者:矢内原忠雄
いたのであるが、「二十世紀の神話」を唱えて基督教排撃を標榜するナチスの軍勢が南下席巻して居る今日、イギリス若しくはフランスの何処かで、現代の『神の国』の著述を志....