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席次
「席次〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
席次の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「煙管」より 著者:芥川竜之介
世《ごせ》、加賀守綱紀《かがのかみつなのり》以来、大廊下詰《おおろうかづめ》で、
席次は、世々|尾紀水三家《びきすいさんけ》の次を占めている。勿論、裕福な事も、当....
「彼岸過迄」より 著者:夏目漱石
問題についてただの一日も頭を使った事がない。出た時の成績はむしろ好い方であった。
席次を目安《めやす》に人を採《と》る今の習慣を利用しようと思えば、随分友達を羨《....
「門」より 著者:夏目漱石
て、昔を物語るように寂《さ》び果てていた。そこに坐っている人々も皆地味に見えた。
席次不同に思い思いの座を占めてはいるが、高声《こうせい》に語るもの、笑うものは一....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
同様にすべての客に負わされる義務であって、人に謙譲を教え込むためのものであった。
席次は待合で休んでいる間に定まっているので、客は一人ずつ静かにはいってその席につ....
「石狩川」より 著者:本庄陸男
ますゆえ、――」
帳面方が爪立《つまだ》ちしながら姓名を呼びあげた。
城中の
席次によって、柳川源達を中心にした五六人が、おのずから世話役をつくっていた。
....
「二つの庭」より 著者:宮本百合子
らか楽しみをもって期待して来た伸子は、何を標準にしているのかとにかくきまりすぎた
席次やその室の気分を意外に感じた。お客になって椅子に並んでいる女学生たちは、みん....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
っていて、それからこの学校に入った。齢は保より長ずること七、八歳であるのに、級の
席次は迥に下にいた。しかし保はその人と為りの沈著なのを喜んで厚くこれを遇した。こ....
「亮の追憶」より 著者:寺田寅彦
えなかった。ある先生などは特に彼の頭のいい事を確かに認めていたらしい。それで卒業
席次がいちばん下のほうであったにかかわらず、先生の推挙によってT県のF町の農学校....
「血液型殺人事件」より 著者:甲賀三郎
ある。毛沼博士と笠神博士とは郷里も隣村同士で、同じ県立中学に机を並べ、一番二番の
席次を争いながら、同じM高に入学し、ここでも成績を争いながら、帝大の医科に入学し....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
ふれている先生で、年歳はもう四十を越していたが、師範を出ていないせいか、学校での
席次は、まだ四席かそこいらのところだった。毛むくじゃらな、まんまるい顔を、羊羹色....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
流れがそそぎ込まれた。 私の勉強の態度はかわり始めた。学課の選り好みが始まり、
席次とか、級長とかいうようなものを俗視しだした。 教室で地理の時間に文章を書い....
「食指談」より 著者:佐藤垢石
ばり、算盤を手にした計算方が三人、三人の記録方は机を前にして粛として座す。やがて
席次が定まって丸く座についた百数十人の選手、臍下丹田に力を入れて、ぱくつきはじめ....
「日本上古の硬外交」より 著者:国枝史郎
等をその博覧強識に由って驚嘆させたのもその例の一つであり、大伴古麿が、唐朝の宮中
席次に於て、西畔の第二位に列せたるを怒り、断乎として抗議し、東畔の第一位に変更さ....
「法然行伝」より 著者:中里介山
御忌日に御仏事があって、僧俗座を分けて立ち並ぶうちに法然も招請されたが、この時の
席次に於ても慈鎮和尚《じちんかしょう》(僧正)・菩提山の僧正(信円)何れも一隠遁....
「三国志」より 著者:吉川英治
て、直ちに記録所へ使いを走らせてそれを取寄せた。 列座鴛行鷺序というのは殿上の
席次と地下諸卿にいたるまでの名をしるした官員録である。それをひらいて順々に見て行....