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帰さ
「帰さ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
帰さの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
。まんまとそれを種に暇を貰わせて、今の住居へおびき寄せると、殺しても主人の所へは
帰さないと、強面《こわおもて》に云い渡してしまったそうです。が、勿論新蔵と堅い約....
「白蛇の死」より 著者:海野十三
った。 しかし二時間ほどすると、エレキの喜多公だけを残して、他の一同は警察から
帰されることになった。残された喜多公はお由の死んだ夜の行動について、何んと思った....
「動かぬ鯨群」より 著者:大阪圭吉
つれて、心の中に郷愁が芽生える。しかし船長は、危険を覚えて、絶対に妻子のところへ
帰さない。が、盛上る感情って奴は、押えたって押え通せるものではないですよ……根室....
「超人間X号」より 著者:海野十三
究所をこわされ、おれの計画のじゃまをされたうえは、きさまたちは、生かして地上へは
帰さないからかくごしろ」 X号は火のように、怒《いか》りくるっていたのである。....
「地球要塞」より 著者:海野十三
クロクロ島のことを、知られてしまってなるものか。 「よし、あの潜水艦を、このまま
帰さないことにしよう」 私は咄嗟《とっさ》の間に、決戦の覚悟をきめた。折柄、ク....
「火星兵団」より 著者:海野十三
ケットというロケットが、ことごとく火星兵団のため空中でとけてしまったり、地上に追
帰されたからである。彼らはニュースにより、うまく地球から脱出したロケットが、まだ....
「夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
けれども、道は一里余り、が、上りが嶮しい。この暑さでは夜が可い。しかし、四五日は
帰さんから、明日の晩にしてくれないかい。 学円 いや、学校がある。これでも学生の....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
出港 同僚たちが心配していた杉田二等水兵は、その夜更十二時近くになってはじめて
帰された。 彼が、ただ一つ残されたハンモックを天井に釣りはじめた時、その隣で寝....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
のに、芸のないものは置かん、衣服を脱いで踊るんなら可、可厭なら下げると……私一人
帰されて、主人の家へ戻りますと、直ぐに酷いめに逢いました、え。 三味線も弾けず....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
たのである。 ファラデーの研究した大方針は天然の種々の力の区別を撤廃して一元に
帰させようというのである。 それゆえファラデーが喜んだのは、永久ガスが普通の蒸....
「瘤」より 著者:犬田卯
ているという噂が立った。すると、 「ああ、それはなんだへお詣りすれば、はア直ぐに
帰されるよ。そのほかに方法はないでさ。」 * * ....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
、上野の山ね、鶯谷ね、杖でも持ちゃあがって散歩とでも出掛けてみろ、手前活しちゃあ
帰さねえつもりで、あすこいらを張りましたけれど、出ませんや。弱っちまいました、親....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
も懐かしい、これッきり、声が聞えなくなってどうします。 竹永さん、貴下を今夜は
帰さないよ。隣のホテルからお飯が取れるから、それでも食って、病院だから酒は不可ん....
「妖怪学」より 著者:井上円了
また、鳥の豆を食うというより出でしものなるべし。その他、来客の長座するものを早く
帰さんがために箒をさかさまに立つるは、掃き出すというよりきたりしならん。また、喉....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
上げ、床の上に転がして寄ってたかって打つ、ける、なぐるという始末。おまけに監房に
帰された時は革手錠で後手にくくりあげられていた。革手錠は一週間ぐらいだったが、苦....