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帰らぬ人
「帰らぬ人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
帰らぬ人の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
神人の恨みは永久に尽きない。けだし、石の無心の風車が、無限にクルクルと廻るのも、
帰らぬ人の魂を無限の底から汲み上げる汲井輪《きゅうせいりん》の努力かも知れない。....
「昭和遊撃隊」より 著者:平田晋策
しらずに涙が頬をつたうのであった。 ――ああ末山大将もなくなられた。青木大佐も
帰らぬ人となった。――しかし、しかしその魂はながく太平洋にとどまって、み国を守っ....
「父の墓」より 著者:岡本綺堂
き還しぬと聞きたれど、何人も死者を泉下より呼起すべき術を知らぬ限は、われも徒爾に
帰らぬ人を慕うの女々しく愚痴なるを知る、知って猶慕うは自然の情なり。されど、われ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
吹き返されたような形だった。ところが、その十一月、この老将は伊勢で病んで、ついに
帰らぬ人になってしまった。――かの亡き将軍|顕家とともに、みちのくの長い年月から....