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「帰らぬ旅〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

帰らぬ旅の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ルバイヤート」より 著者:小川亮作
始終もだえているのか? 千度ならず言うように酒をのむがいい、 一度行ったら二度と帰らぬ旅路だ。 (30) 土を型に入れてつくられた身なのだ、 あらましの罪け....
渋江抽斎」より 著者:森鴎外
えた勝三郎は終に男名取総員の和熟を見るに及ばずして東京を去った。そしてそれが再び帰らぬ旅路であった。 勝久は家元を送って四日の後に病に臥した。七月八日には女師....
怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
昌でございましたが、盈つれば虧くる世のならい、奥様には不図した事が元となり、遂に帰らぬ旅路に赴かれましたところ、此の奥様のお附の人に、お國と申す女中がございまし....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
も忘れられない、癒《いや》さんとしても癒しきれない、魂の片割れを死なして、往きて帰らぬ旅路に送りこんでしまっておいて、そうして今、自分だけひとり二度と故郷の山を....
置土産」より 著者:国木田独歩
大略話して止めても止まらぬ覚悟を見せん、運悪く流れ弾に中るか病気にでもなるならば帰らぬ旅の見納めと悲しいことまで考えて、せめてもの置土産にといろいろ工夫したあげ....
鸚鵡蔵代首伝説」より 著者:国枝史郎
れ住むことにさえ責任を感じ、家の名誉と、愛する妻の幸福のために、今度こそ本当に、帰らぬ旅へ出て行こうと決心し、愛し愛し愛し抜いている妻の、俤を備えている代首、そ....
剣侠」より 著者:国枝史郎
なるので?」 「そうさ、一人だけ帰るのよ。もう一人は遠い旅へ出るんだ。……行って帰らぬ旅ってやつへな」 云いすてて林蔵は先へ進んだ。 と、雑木の林の中から、....
怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
では無かった。洞斎老人も安心して、それからは昏々として眠るばかり。遂にその翌日、帰らぬ旅へと立ったのであった。 滝之助はこの結果、思いも懸けぬ大金持の一人とな....
茶粥の記」より 著者:矢田津世子
を引き上げるのは姑にも清子にも辛いことだけれど、それかといって梁の上の良人の霊が帰らぬ旅路へのぼってしまった今では、いつまで未練を残していても詮ないことだった。....