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「帰り道〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

帰り道の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
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半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ち》に小伊勢という小料理屋がある。巳之助はそこの総領息子で、大森の親類をたずねた帰り道であった。この頃はいろいろの忌《いや》な噂があるから、今夜は泊まってゆけと....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ていた。近所で訊くと、おかみさんは三十三の厄年で川崎の初大師へ参詣に行って、その帰り道で暴れ馬に蹴られて、駕籠に乗って帰って来たが、それから熱が出たので今も寝て....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
十八日の命日に、女房のお才が番頭の幸八と小僧を連れて、多左衛門の墓まいりに行った帰り道に、淀橋の町はずれを通ると、その頃のここらには茅葺きの家がたくさんありまし....
地球盗難」より 著者:海野十三
よ。一年前、この沖へ来た外国船というのは、シュワルツコッフ博士がアルゼンチンから帰り道の寄港であって、辻川博士と同じ研究をしているので、連絡をしにやって来たとい....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
校を急ぐのと、まだそれ程に暑くもないので、この柳を横眼に見るだけで通り過ぎたが、帰り道は午後の日盛りになるので、築地から銀座を横ぎり、数寄屋橋見附をはいって有楽....
火星兵団」より 著者:海野十三
。いや、これは少年のお手柄だ。千葉県から、杉の苗木を積んで、東京へ売りに来たその帰り道での出来事だった」 「なるほど、それから……」 「それから――人命救助の表....
大宇宙遠征隊」より 著者:海野十三
りの月日がかかるであろうし、いよいよそれを積みこめば、噴行艇の荷が重くなるため、帰り道は行くときより日がかかると思われるし、また万一何か故障があったときのことも....
若菜のうち」より 著者:泉鏡花
て、少しせき足にあの径を、何だか、ふわふわと浮いて行く。…… さて、二人がその帰り道である。なるほど小さい、白魚ばかり、そのかわり、根の群青に、薄く藍をぼかし....
神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
――少し気取るようだけれど、ちょっと柄にない松島見物という不了簡を起して……その帰り道なんです。――先祖の墓参りというと殊勝ですが、それなら、行きみちにすべき筈....
経帷子の秘密」より 著者:岡本綺堂
われて来たのである。 今この駕籠に乗っている客も、やはり流行の横浜見物に行った帰り道であった。かれらは芝の田町の近江屋という質屋の家族で、女房のお峰はことし四....
くろん坊」より 著者:岡本綺堂
女房の一周忌に相当するので、源兵衛は下大須にあるただ一軒の寺へ墓参にゆくと、その帰り道で彼は三人の杣仲間と一人の村人に出会った。 「おお、いいところで逢った。お....
」より 著者:岡本綺堂
下総の成田山へ参詣に出かけた。もちろん今日と違うから、日帰りなぞは出来ない。その帰り道、千葉の八幡へさしかかって例の『藪知らず』の藪の近所で茶店に休んだ。二人は....
蜘蛛の夢」より 著者:岡本綺堂
す。――まだ判らないことがあると仰しゃるのでございますか。はあ、成る程。お稽古の帰り道で、お定がわたくしに「およっちゃんと仲よくして頂戴」と言ったこと。――あれ....
白峰の麓」より 著者:大下藤次郎
、琥珀色に透明して、極めて美しい。画きたい画きたいと、一度は三脚の紐を解いたが、帰り道の崖崩れを思うと、何となく急き立てられるようで、終に筆を採らずにしまった。....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
なった。 四月二十一日は大師参りに当る久しぶりの休日だった。私は摩耶山に登り、帰り道、おりからのなぎに油を流したような神戸港をながめて考え込んだ。 『よし、ひ....