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帰宿
「帰宿〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
帰宿の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「恋を恋する人」より 著者:国木田独歩
えら》いよ。」 「勿論! そこで君のいう所のエンとは?」 「帰ろうじゃアないか。
帰宿《かえ》って夕飯の時、ゆるゆる論ずる事にしよう。」 「サア帰ろう!」と甲《ひ....
「仇討三態」より 著者:菊池寛
を知った。彼の落胆ははなはだしかった。彼は、油で煮られるようないらいらしさで兄の
帰宿を七日の間空しく待ち明かした。それでも、兄の忠次郎は、八日目に飄然として帰っ....
「谷より峰へ峰より谷へ」より 著者:小島烏水
縦走して、二十一日の来路と合し、降路は下宮川谷に入りて、梓川に下り、上高地温泉に
帰宿。 二十六日 上高地温泉を発足、徳本峠を越え、島々を経、馬車にて松本に到る。....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
、いずれゆっくり相談のうえで知らせるから――と。 にちぇうぉ! 仕方がないから
帰宿。ぶらぶら町を見物する。 夜。競売市へ行く。共産党が宮廷や富豪の邸から担ぎ....
「レーリー卿(Lord Rayleigh)」より 著者:寺田寅彦
来た折に二人で一緒にやってはどうかという子息の申出を喜んだように見えた。それから
帰宿の途中、地下鉄の昇降器の中で卒倒したが、その時はすぐに回復した。 一九一九....
「妾の半生涯」より 著者:福田英子
し当りて佐賀に至り、江藤新作《えとうしんさく》氏に面したき要件の出来たるに、早く
帰宿してくれずやという。その夜十時頃までも稲垣は帰り来らず、もはや詮方《せんかた....
「四国遍路日記」より 著者:種田山頭火
一人。 身心のむなしさを感じる。 高知城観覧、その下でお弁当をひらく、虱をとる、
帰宿して一杯、そして一浴、鬚を剃った、ぽかぽか――ぼうぼう。―― 十一月十二日....
「流転」より 著者:山下利三郎
御呼止にあずかり、御心尽しの御|饗応に蘇生の想いを致し候。 お別れの後、その事
帰宿いたし友人夫婦より余りの酔興と叱言頂戴その翌日要件相済帰東仕候えど、取後れ御....
「身の上や」より 著者:長谷川伸
は農人群の悪罵のうちに、一方では岡本五郎左衛門の一揆鎮撫が功を奏しつつあるとき、
帰宿謹慎を命ぜられ、私宅に退いて、自殺の準備をしているところへ、奥田清十郎が来て....