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「帰帆〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

帰帆の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
竹青」より 著者:太宰治
唖々と鳴きかわして先になり後になり憂えず惑わず懼れず心のままに飛翔して、疲れると帰帆の檣上にならんで止って翼を休め、顔を見合わせて微笑み、やがて日が暮れると洞庭....
一九二三年夏」より 著者:宮本百合子
云う風に、土佐風、南画的調子こきまぜて書いてある。仮《たと》えば矢走《やば》せの帰帆を意味するのだろう、僅に白い大きな円い月とまばらにとぶ雁で夕景を偲ばせる湖面....
天狗外伝 斬られの仙太」より 著者:三好十郎
と意きじの深川や、(この辺までは幕の開くまでに済んで)縁《えに》しも永き永代の、帰帆はいきな送り舟その爪弾きの糸による、情に身さえ入相の、後朝《きぬぎぬ》ならぬ....
斬られの仙太」より 著者:三好十郎
と意きじの深川や、(この辺までは幕の開くまでに済んで)縁《えに》しも永き永代の、帰帆はいきな送り舟その爪弾きの糸による、情に身さえ入相の、後朝《きぬぎぬ》ならぬ....
三国志」より 著者:吉川英治
雲に安からぬ眸を凝らしていた。 ところへ、近頃、遠く物見に下江って行った一艘が帰帆してきて、玄徳に告げることには、 「呉はいよいよ魏軍へ向って開戦しました。数....
私本太平記」より 著者:吉川英治
船も、この夜、室ノ津を離れて西へ去った。 多くは、それぞれの自国へさして一たん帰帆して行ったが、あらかじめ覚悟のとおり、尊氏の船列には五、六百の兵しか扈従して....