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帰臥
「帰臥〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
帰臥の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「山月記」より 著者:中島敦
としなかった。いくばくもなく官を退いた後は、故山《こざん》、※略《かくりゃく》に
帰臥《きが》し、人と交《まじわり》を絶って、ひたすら詩作に耽《ふけ》った。下吏と....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
な碌《ろく》でなしはとうに御暇《おいとま》を頂戴して無何有郷《むかうのきょう》に
帰臥《きが》してもいいはずであった。
主人は早晩胃病で死ぬ。金田のじいさんは慾....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
のために働いた。半蔵の学友、蜂谷香蔵、今こそあの同門の道づれも郷里中津川の旧廬に
帰臥しているが、これも神祇局時代には権少史として師の仕事を助けたものである。田中....
「ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
た帝国大学初期の卒業者であることもあきらかである、なんのために官職を辞して浦和に
帰臥したのか、それらの点についてはかれは一度も人に語ったことはない。 かれが浦....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
どのの御苦諫も、みかどの容れ給うところとならず、逆鱗さえ蒙って、むなしく故山に御
帰臥とやらを……。さまでのことは、まだわが殿尊氏も遠くにいて御存知ありませぬが、....
「春雪の出羽路の三日」より 著者:喜田貞吉
ぬ紫水生深沢多市君をもお訪ねしたい。同君は昨年丹後熊野郡長を辞してこの仙北の地に
帰臥せられ、お好きの道とて郷里の故事を調査せられ、現に秋田県史蹟調査委員となって....