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「帰航〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

帰航の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
った。 二一 絵島丸はシヤトルに着いてから十二日目に纜《ともづな》を解いて帰航するはずになっていた。その出発があと三日になった十月十五日に、木村は、船医の....
恐竜艇の冒険」より 著者:海野十三
、サムは大人のような口をきいた。 しかし、彼もやっぱりつまらんと見え、その日|帰航《きこう》の途についたとき、 「まだ、店開《みせびら》きをやっていないんだか....
海底大陸」より 著者:海野十三
ラスキン大尉の指揮下にある空軍の手によってすくいだされ、目下海上をロンドンにむけ帰航中である。船客と乗組員はすこぶる元気である。ただし今回の遭難事件によって死傷....
母子叙情」より 著者:岡本かの子
んしんと骨身に痛みを覚え出した。 かの女は、無事に日本の旅行を終ってフランスへ帰航するK・S氏夫妻を送って仕舞い、外人の送迎にやや疲労を感じたあとの心身を、久....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
もう一つの思い出は、右の奥の上歯一枚である。 大正八年八月、わたしが欧洲から帰航の途中、三日ばかりは例のモンスーンに悩まされて、かなり難儀の航海をつづけた後....
大宇宙遠征隊」より 著者:海野十三
隊は無事ムーア彗星に到着し、予期に数倍せる貴重物質ムビウムの採集に成功、目下極力帰航中なり。只今の位置より計算するに、本隊は今後二百三十六日十三時間二十分をもって東京に帰着する予定なり――”....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
川上機関大尉の酒壜 わが練習艦隊須磨、明石の二艦は、欧州訪問の旅をおえて、いまやその帰航の途にあった。 印度を出て、馬来半島とスマトラ島の間のマラッカ海峡を東へ出....
探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
風鈴が軽い音を立てて、南の海の夕風にゆらめいていた。 欧州航路の○○丸が日本へ帰航の途中、このシンガポールに寄港したので、印度洋の暑さにうだっている乗客はわれ....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
午砲の音によって破られないところの永遠の安息であり、わたしの転地というのは、どの帰航船もわたしを運んで行くことの出来ないほどに遠いあの世へである。しばらくわたし....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
今残念ながらそれが出来ない。記憶をたどって概略をいえばこうである。何でも日本から帰航の途に就いた運送船が英国の南海岸で難破し、その残骸は附近の島に打ちあげられた....
はなしの話」より 著者:岡本綺堂
もう一つの思い出は、右の奥の上歯一枚である。 大正八年八月、わたしが欧洲から帰航の途中、三日ばかりは例のモンスーンに悩まされて、かなり難儀の航海をつづけた後....
西航日録」より 著者:井上円了
グランドの大都会なり。余、一日ここに遊ぶ。 六月二日、再びロンドンに帰る。毎日帰航の準備に奔走す。十一日、大雨をおかしてウェストミンスターに至り、ニュートン先....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
にいまだ見ざるところなり。 十日、雨。秋雨蕭々、南風颯々、晩秋の趣あり。日光丸帰航の途に就くをもって、訪問して船長および船員に一別を告げ、歩を転じて植物園に至....
越年」より 著者:岡本かの子
って行った。 拓殖会社の大事務室には卓が一見縦横乱雑に並び、帳面立ての上にまで帰航した各船舶から寄せられた多数の複雑な報告書が堆く載っている。四隅に置いたスト....
大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
て、ここで帰るのは残念だが、跡の薬になるから、今夜は戻ろう。』 と、理を説きて帰航を促したれば、船頭も、意|解けて、釣具を納め、錨を挙げ、暗流を下りけるが、更....