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「帰館〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

帰館の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
邪宗門」より 著者:芥川竜之介
》様の御屋形から、御帰りになる御車《みくるま》の中で、急に大熱が御発しになり、御帰館遊ばした時分には、もうただ「あた、あた」と仰有《おっしゃ》るばかり、あまつさ....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ら水戸家のお下屋敷まで下って、狩り納めのご酒宴があってから、めでたく千代田城へご帰館というのがその道順でした。 おなりの順序が決まると、第一に忙しいのは、むろ....
蠅男」より 著者:海野十三
|津々たる人物だ」 と歎息した。 そして正木署長の方を向いて、鴨下ドクトルが帰館して、あの暖炉のなかの屍体のことをどういったか、それからまたドクトルは何処に....
天主閣の音」より 著者:国枝史郎
めて参れ」 「かしこまりましてござります」 そこで宗春の一行は、九兵衛を残して帰館した。 永い春の日も暮に近く、花見の客も帰り急ぎをした。 中門の袖に身を....
八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
で終わる。者ども続け!」 と云い捨てると駿河守は馬に乗った。タッタッタッタッと帰館になる。近習若侍に立ち雑り葉之助も後を追う。 松崎清左衛門は何が不足で葉之....
遺恨」より 著者:坂口安吾
日に鼻の頭に粉オシロイをペタペタたゝきつけ、タケノコで資金を作って、でかける。御帰館以後は、クイック、クイック、スローなど夢中に埃を立てまわり、 「ねえ、ちょい....
選挙殺人事件」より 著者:坂口安吾
らない」そこで奥方をつかまえて暫時の質問の許しを得た。 「昨日は御主人は酔って御帰館でしたな」 「ええ。ふだんは飲まない人ですのに」 「ハハア。ふだんは飲まない....
発掘した美女」より 著者:坂口安吾
レの村は日本一の村だ」 「もう、いいから、帰ってちょうだい」 たまりかねて、御帰館ねがったのである。少年は悠々と立ち上って、 「ジャガ芋、よこせ」 盆ごと持....
桐生通信」より 著者:坂口安吾
ある。 「今日は何列目の左側の何番がよくでるね」 と私に伝授よろしくゆうゆう御帰館だ。とかくアンマが目アキの口をききたがるのは承知の上だが、実際にパチンコをや....
街はふるさと」より 著者:坂口安吾
くだもの、今更ねえ。だがさ。待合の陰にかくれて一夜をあかして、あなた方がついに御帰館なきことを知らざるを得なかったぼくの胸中というものは、甚だ俗ではあるが、万感....
我が人生観」より 著者:坂口安吾
は雑誌社からも原稿料をとりよせ、退院と同時に銀座に現れ、所持金使い果して、悠々御帰館であった。 女房は私に買ってきたミヤゲの品をくれたが、ダタイ手術の報告は一....
五右衛門と新左」より 著者:国枝史郎
石川五右衛門。京師の浪人にございます」 「おおそうか、見覚え置く」 で、秀吉は帰館した。 × 伏見城内奥御殿。―― 秀吉は飽気に取られてい....
謡曲と画題」より 著者:上村松園
に会って、その主人の伝言をつたえるのであります。 三年の間、ひとり佗しく主人の帰館を待っていた妻は、帰って来たのは主人ではなくて召使いの夕霧であったのでがっか....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
れながらお察しくださりませ。やあ、采女。お身も姫上におすすめ申して、おとなしく御帰館あるように取り計らえ。さすれば殿の御前も、われらがよいようにとりつくろって、....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
サンベルナルド町に至る。その地静閑にして、別荘的邸宅多きも、風景に乏し。午後五時帰館す。この日、行程数十マイルに及ぶ。 三日、晴れ(天長節)。午前、三隅、諸橋....