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常体
「常体〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
常体の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「彼岸過迄」より 著者:夏目漱石
、はなはだしい悔《くい》を遺《のこ》さない過去を顧《かえり》みると、これが人間の
常体かとも思う。けれども胸が熱しかけるたびに、厳粛な頭の威力を無理に加えられるの....
「三四郎」より 著者:夏目漱石
注意である。 翌日目がさめると、頭がだいぶ軽くなっている。寝ていれば、ほとんど
常体に近い。ただ枕を離れると、ふらふらする。下女が来て、だいぶ部屋の中が熱臭いと....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
わないですむのにといわれ、閉口すとなげいてかえる。 十二月二十九日(日) ◯痰
常体なり。昨夜のは歯から出たものと分る。 ◯温さのこりて凌ぎよし、晴れて来る。 ....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
、後より御出候え、というのであった。そして氏郷は諸軍へ令した。政宗を後へ置く上は
常体の陣組には似る可からず、というのであったろう、五手与《いつてぐみ》、六手与、....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
れが保つこんだで、こっちは願ったり、叶ったり、本家の旦那もさぞ喜びましょうが、尋
常体の家でねえ。あの黒門を潜らっしゃるなら、覚悟して行かっせえ、可うがすか、と念....
「放浪記(初出)」より 著者:林芙美子
こぼれます。大きな声で深夜の街を唄でもうたって歩きたい。 夏から秋にかけて、異
常体になる私は働きたくっても働けなくって弱っています。故、自然と食う事が困難です....
「寒中滞岳記」より 著者:野中至
幸運にか、十一月下旬に至り、浮腫日を追うて減退し、十二月の初には、不思議にも全く
常体に復し、前日の如く忠実に彼《か》れが負担の業務を執《と》り得《う》るに至りた....