常磐津[語句情報] » 常磐津

「常磐津〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

常磐津の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
「河獺も出れば、狐も狸も出る。向島というと、誰でもすぐに芝居がかりに考えて清元か常磐津の出語りで、道行《みちゆき》や心中ばかり流行っていた粋《いき》な舞台のよう....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
かと云った。 「なかなか隅へは置けねえぞ」と、半七は又笑った。「どうだい。いっそ常磐津の師匠なんぞを止めて御用聞きにならねえか」 「ほほ、随分なことを云う。なん....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
》が台所の方から忙がしそうにはいって来た。お粂は母のお民と明神下に世帯を持って、常磐津の師匠をしているのであった。 「姉さん、お早うございます。兄さんはもう起き....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
変……。あたし、本当にびっくりしてしまった」 女は、この町内の実相寺門前に住む常磐津の師匠文字吉で、なんの願があるか知らないが、早朝に熊野さまへ参詣に出てゆく....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ていて、今の人には思いも付かないようなことが時々ありました」 赤坂|裏伝馬町の常磐津の女師匠文字春が堀の内の御祖師様へ参詣に行って、くたびれ足を引き摺って四谷....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
のお仙と差し向いで夕飯をくっていると、妹のお粂がたずねて来た。お粂は文字房という常磐津の師匠で、母と共に外神田の明神下に暮らしていることはすでに紹介した。 「い....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
た。その混雑のうちに番数もだんだん進んで、夕の七ツ時(午後四時)を少し過ぎた頃に常磐津の「靭猿」の幕が明くことになった。踊り子はむろん猿曳と女大名と奴と猿との四....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
う、甲州屋のなあちゃんを……」 「むむ、知っている」 半七の妹が神田の明神下に常磐津の師匠をして、母と共に暮らしていることは、前にもしばしば云った。そのすぐ近....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
い顔の著しい特徴であった。かれは神田の半七という岡っ引で、その妹は神田の明神下で常磐津の師匠をしている。Kのおじさんは時々その師匠のところへ遊びにゆくので、兄の....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
いちじるしく減じた。私の子供の頃には、元園町一丁目だけでも長唄の師匠が二、三軒、常磐津の師匠が三、四軒もあったように記憶しているが、今ではほとんど一軒もない。湯....
開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
―今でいえば。 主婦に大目玉をくった事があるんだけれど、弥生は里の雛遊び……は常磐津か何かのもんくだっけ。お雛様を飾った時、……五人|囃子を、毬にくッつけて、....
」より 著者:岡本綺堂
の、うまいかしら。」 「うまいよ。おれが請合う。」 女は町内に住む文字友という常磐津の師匠で、道楽者の弥三郎はふだんからこの師匠の家へ出這入りしている。文字友....
勘平の死」より 著者:岡本綺堂
和屋十右衛門 (彦三郎) 三河町の半七 (菊五郎) その妹 おくめ (竹三郎)常磐津 文字清 (鬼丸) 半七の子分亀吉 (伊三郎) 同じく 幸次郎 (鯉三郎)....
二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
が、やはり江戸で育って江戸風に仕込まれた。両親共に三味線が好きで、殊にお母さんは常磐津が上手で、若い時には晩酌の微酔にお母さんの絃でお父さんが一とくさり語るとい....
思い出草」より 著者:岡本綺堂
も著るしく減じた。私の子供の頃には、元園町一丁目だけでも長唄の師匠が二、三|軒、常磐津の師匠が三、四軒もあったように記憶しているが、今では殆ど一軒もない。湯帰り....