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常葉
「常葉〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
常葉の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
くいまさな。 春ならば花さかましを、秋ならば紅葉してむを、花紅葉今は見がてに、
常葉木も冬木もなべて、緑なる時にしあれば、遠近の畳なづく山、茂り合ふ八十樹の嫩葉....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
、常夏に雪ふりしきて」(同・四〇〇〇)、「白砥掘ふ小新田山の守る山の末枯れ為無な
常葉にもがも」(巻十四・三四三六)等がある。 十市皇女は大友皇子(弘文天皇)御....
「雪代山女魚」より 著者:佐藤垢石
から出てくる幾筋もの支流では、関西系の美しい山女魚がいくらでも釣れる。 早川、
常葉川、波木井川、福士川、佐野川、稲子川、芝川など、何れの川も釣り場として好適で....
「香魚の讃」より 著者:佐藤垢石
行くのを見る。 芝川、内房川、稲子川、佐野川、福士川、戸栗川、波木井川、早川、
常葉川など、何れの支流も、今年は鮎が多い。四月下旬というのに若鮎は、河口から五十....
「水の遍路」より 著者:佐藤垢石
山の懐から源を発する本谷川の山女魚と岩魚はなつかしい。富士川の支流早川と雨畑川、
常葉川、波木井川、戸栗川、福士川、佐野川、稲子川、芝川など、渓流魚が多いのである....
「植物知識」より 著者:牧野富太郎
こんにち》あるミカンの苗《なえ》にははじめ三出葉が出《い》で、次《つ》いで一枚の
常葉《じょうよう》(単葉)が出ていることがたまに見られ、またザボンの苗《なえ》の....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
リスマスは、西洋諸国の大祝日なり。なお、わが国の正月元日のごとし。当日は戸ごとに
常葉木をかけ、室内の花瓶、燭台にいたるまでその小枝をはさむ。あたかもわが正月に松....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
だし、その質砂よりも軽く、風来たればたちまち黄塵万丈を起こすことは相同じ。樹木は
常葉樹多く、落葉樹少なし。わが松と柳に似たるもの多し。ときに柳は新緑を吐きて、春....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
さっそくながら」 と、中御所へは、一族の名越、普恩寺、赤橋、大仏、江馬、金沢、
常葉などの、日ごろには営中に見えない門族の顔やら、四職の閣老すべて、高時の台下に....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
まった。あとは長崎円喜にいわせようとするのらしい。が、老獪な円喜はすましていた。
常葉範貞、金沢ノ大夫なども同様である。張りつめたままな空間に高時の眼だけがあった....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
て泣いていた。柳営の大奥なのである。……むつらの御方、お妻の局、百合殿の小女房、
常葉の局など、なぐさめてもなく、とり乱している。 藤も散り、なぎさの菖蒲やつつ....