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常見
「常見〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
常見の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
度緑になり黄になってくれる。雑木林が、若葉と、青葉と、秋葉と、三度の栄を見せる。
常見てはありとも見えぬ辺に、春来れば李や梅が白く、桃が紅く、夏来れば栗の花が黄白....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
界の物性の好さを、物質の運動の怡しさを、人間に教える。こんなものは多くは吾々が日
常見ているものだが、その好さはスクリーンに現われて初めて気がつく。すでに写真の好....
「道徳の観念」より 著者:戸坂潤
うことを告白しなければならぬ。それだけではない、今まで人々が道徳という名の下に日
常見聞きしてなれ親しんでいる旧既成道徳が、根柢的に新しい形のものとおきかえられた....
「春六題」より 著者:寺田寅彦
な「いきもの」だという事をこれほど明白に見せつけられたのは初めてであった。 日
常見慣れた現象をただ時間の尺度を変えて見せられただけの事である。時の長短という事....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
大差配の下に任命された小差配の連中に違いありません。 この小差配都合五人は、非
常見廻りのために、市中を巡邏《じゅんら》して、このところに通りかかったのだが、こ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
草をのみ出したことは、この間の晩と今晩とに限ったことではなく、いつもここが臨時非
常見廻役の会所になっていて、ここで落合ってから、東の奉行は西へ、西の奉行は東へ、....
「白い朝」より 著者:豊島与志雄
家屋は、一番と二番と二重の負債担保物件になっています。二番担保の方は、金貸業者の
常見からの三千円で、可なり悪質のものです。その延滞がちな利息を、駒井菊子さんが使....
「現代小説展望」より 著者:豊島与志雄
のような眼で外界が眺められるならば、至るところに宝石が発見されるだろう。吾々が平
常見馴れていて一顧もしないようなところに、燦然たる宝石の輝きを発露さしてくれる作....
「水甕」より 著者:豊島与志雄
事柄によって、所謂無血革命が成就されようとしていました。ところが、仁木が周囲に日
常見る大衆は、それらの革命的事柄に殆んど無関心であり、殆んど無反応であり、相変ら....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
はたのしい夢を描いて男に金を貢いだりしているという評判である。 折しも看護婦の
常見キミエという十九の娘が、敏司の愛情が他へ移ったのを恨んで服毒し、自殺未遂に終....
「二科会その他」より 著者:寺田寅彦
めに描いているらしく見えないところを頼もしく思う。 この人の絵を見ていると、日
常見馴れているものの中に潜んでいるグロテスクな分子を指摘される。天プラや、すしな....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
とんど余す所なく発揮せしめる習慣を生み出し、そして境遇を同じくしない他の国家に通
常見られるよりも遥かに大きな比例の出生と、健全な子供とが現れ、これが成人となり武....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
て曰く、『最も人口稠密な地方、特に住民の多くが非国教徒であるところでは、牧師が通
常見積りをあえてするのを避けるので、これもまた記録洩れの洗礼の全量または比率を現....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
に対する比率は二対一の教区がたくさんある。この比率を、約五〇分の一という田舎で通
常見られる死亡率と一緒にすると、人口は教区から少しも移民が出なければ四一年で倍加....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
て、しかも何十倍、何百倍も大きいのです。 仏教は、この隠れていても実は私達の日
常見聞する現実のあらゆるものをあやつっている根本をも、一緒にくっつけて現実を見詰....