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常設
「常設〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
常設の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「透明猫」より 著者:海野十三
、強盗にしてやられるからねえ。そして貯金が一千万円ぐらいになったら、ここへすごい
常設館をたてて、大魔術とサーカスと透明猫と、三つをよびものにして、ここへ遊びに来....
「惜別」より 著者:太宰治
いるのだそうで、松島座、森徳座では、その明るい電燈の照明の下に名題役者の歌舞伎が
常設的に興行せられ、それでも入場料は五銭とか八銭とかの謂わば大衆的な低廉のもので....
「残されたる江戸」より 著者:柴田流星
天作の五が十になる鼠算が流行って来て、折角の青天井になお一つ天井が出来、掛小屋が
常設館という厳めしいものになって、場所以外にはチャリネの競馬もあれば、菊人形もこ....
「油絵新技法」より 著者:小出楢重
その尖端の新柄の土産に至るまで、悉くを眺めつくす事が出来る甚だ便利な封切りものの
常設館でもある。 ここで秋の封切りを一度観賞しておくと、若い男女は日本の新芸術....
「大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
の童心に私はいつも感服している。 まったくせめて一つや二つの子供に対する完全な
常設館と、映画があってもいいと思う。光と、運動と、科学を極端に生かすことの出来る....
「雪の夜」より 著者:小林多喜二
ったので、その一つ一つが、いかにものんきに、フラフラ音もさせずに降っていた。活動
常設館の前に来たとき入口のボックスに青い事務服を着た札売の女が往来をぼんやり見て....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
、聴くなんていい習慣じゃありませんからね。」 新子が、膝の上にのせていた「漫画
常設館」という本を、ちらりと見ていった。自分が新子に本の頁を切らせたのを忘れたよ....
「私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
八歳のとき私は郷里の松山へ帰つた。そしてそこで十八の春まですごした。 松山に
常設館というものができたのは私が十三の年であつた。
常設館ができるまでは巡業隊....
「あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
コニイとなり、自然に空間が利用できる便利な構造なのです。コポオは、これを呼んで「
常設舞台」(セーヌ・ペルマナント)と言い、プロセニウムの客席に通じる半円形の階段....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
専門の学者にまかせておけばタクサンだ。 私の町には二十円でテレビジョンを見せる
常設小屋がある。これは違法なのだそうだが、これがなければ今のところこの町の人はテ....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
ましょうが、この大仏が出来てから間もなく、直ぐ向うの通りに竹葉館という興業ものの
常設館が建って、なかなか立派に見えましたが、それが、一たまりもなく押し潰され、吹....
「熱情の人」より 著者:久保栄
まで味わいつくされたのである。もちろん、現在の資本主義社会機構のもとにおける新劇
常設館としての築地小劇場が、その活動範囲ないし演目選定方針において、ただちに一部....
「俗臭」より 著者:織田作之助
ったが、彼女は蒲田の女優だったのだ。二三度、女中の役で出ているのを見に妻と一緒に
常設館に行ったのも、ついこの間の事だ。女郎になっている義妹と床を同じくして一夜を....
「早稲田神楽坂」より 著者:加能作次郎
木屋の方が次第にさびれて行ったらしい。 その代り近頃毘沙門の境内に、夜昼なしの
常設植木屋が出来て、どこへでも迅速に配達植込までしてくれるという便利調法なことに....
「新古細句銀座通」より 著者:岸田劉生
れをみるのが楽しみであったがいつかその勧工場が閉ると共に、今度は、油絵や水彩画の
常設展覧所となった。丁度そのちょっと前頃から絵ハガキが流行しはじめたが、そこでは....