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幅が利く
「幅が利く〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
幅が利くの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
「佐野の家をぶっ潰して唯ぼんやり江戸へ出て来たじゃあ、吉原へ面《つら》を出しても
幅が利くめえから、なんとかこっちの身分を立てて、さて今度はこういうことにしたと、....
「耽溺」より 著者:岩野泡鳴
握っていて、地方有志の宴会にでも出ると、井筒屋の女将お貞婆さんと言えば、なかなか
幅が利く代り、家にいては、主人夫婦を呼び棄てにして、少しでもその意地の悪い心に落....
「爛」より 著者:徳田秋声
よ。更けて困る困ると言っちゃ、自分でも気にしているの。それに私もっと、あの社会で
幅が利くんだと思っていたら、からきし駄目なのよ。以前世話したものが、皆な寄りつか....
「焦点を合せる」より 著者:夢野久作
時に又、頭が又シイーンとしちゃったね。明治四十年頃の百両といったら大したもんだ。
幅が利くにも何にもドエライ出世だ。おまけに若い機関長のレコード破りというのが評判....
「古狢」より 著者:泉鏡花
も家業柄――家業は、土地の東の廓で――近頃は酒場か、カフェーの経営だと、話すのに
幅が利くが、困った事にはお茶屋、いわゆるおん待合だから、ちと申憎い、が、仕方がな....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
は思いました。 そうして、自分よりも年が若いし、神尾よりもまた若い駒井能登守の
幅が利くのかと思うと憎らしくなりました。なんとかしてやりたいという気になりました....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
も人間も、
我物になると思っていなさるのだろう。
ところで、どこで誰が誉められて
幅が利くのでも、
己はすぐに癪に障ってならないのだ。
なんでも低い奴を持ち上げて....