幕命[語句情報] »
幕命
「幕命〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
幕命の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「島原の乱」より 著者:菊池寛
隣国の熊本藩、佐賀藩では急を聞いて援軍各々数千を国境にまで出したが、国境以外は
幕命がなければ兵を進めることは法度である。豊後府内に居る幕府の目付が救援を許さな....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
中にもないかのように、その足で引き返して敦賀に向かった。正月の二十六日、田沼侯は
幕命を金沢藩に伝えて、押収の武器一切を受け取り、二十八日には武田以下浪士全員の引....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
配して人に話した時、その人が告げたのである。しかし、当時の世子はまだ若くもあり、
幕命により奔走もしていられたが、一方には文武の修業をせられつつあった。そこでお相....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
、何れ程、勉強になりましたか判りませぬ。お説に従い、身命を賭して、努力仕ります」
幕命を受けて、海軍のこと、造船のこと、国防のことを聞きに来た勝安房は、斉彬の熱誠....
「瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
たり目的を達するを得ず、徳川三百年の積威はこれがために失墜し、大名中にもこれより
幕命を聞かざるものあるに至りし始末なれば、果して外国人に干渉の意あらんにはこの機....
「天狗外伝 斬られの仙太」より 著者:三好十郎
何しろ相手は命がけだ、埓が明かねえ、その内に水戸様不取締りとあって五月二十八日、
幕命を以て天狗方の御家老武田伊賀守隠居謹慎、六月一日、同じく岡田国老をも隠居させ....
「斬られの仙太」より 著者:三好十郎
しろ相手は命がけだ、埒が明かねえ。そのうちに水戸様不取締りとあって五月二十八日、
幕命を以て天狗方の御家老武田伊賀守隠居謹慎、六月一日、同じく岡田国老をも隠居させ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
執権どのの左右、また御所内のことなどは」 「くわしく存じもよらぬ。いずれいつかは
幕命を拝して、鎌倉勤めの日もあるでおざろうが」 「その日には、おそらく、おん許の....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
た。 「隠岐殿にはまだ、帝のご配所へもお顔出しもしておらんそうな」 「なにか重い
幕命をうけて来られたのではないか?」 島全体は、さっそく危惧や不安の眼で彼をと....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
事態は、そんなためらいなど、はやゆるしてはおけません。このたびこそは、相違なく、
幕命がくだる。そして殿には即日、ご軍勢をととのえて、ここの海道を馳せのぼられるこ....