幕府[語句情報] »
幕府
「幕府〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
幕府の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「煙管」より 著者:芥川竜之介
》ぢらしと云う、数寄《すき》を凝《こ》らした煙管《きせる》である。
前田家は、
幕府の制度によると、五世《ごせ》、加賀守綱紀《かがのかみつなのり》以来、大廊下詰....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
逆上の鎮まるように祈るよりほかは、なかったのであろう。
その年の八月一日、徳川
幕府では、所謂《いわゆる》八朔《はっさく》の儀式を行う日に、修理は病後初めての出....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
前において、蒸気船を駆使して大洋を乗切っているアメリカ人のあることを知らなかった
幕府の役人の如く、この広大なる宇宙に地球人類以外の優秀なる生物の存在を想像し得な....
「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
生活を営んでる傍ら小遣取りに小説を書いていたのを知っていた、今日でこそ渠等の名は
幕府の御老中より高く聞えてるが其生存中は袋物屋の旦那であった、下駄屋さんであった....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
私の生家でございますか――生家は鎌倉にありました。父の名は大江廣信――代々鎌倉の
幕府に仕へた家柄で、父も矢張りそこにつとめて居りました。母の名は袈裟代、これは加....
「梵雲庵漫録」より 著者:淡島寒月
ら四丁目までの道の両側は、夜になるといつも夜店が一杯に並んだものだった。その頃は
幕府|瓦解の頃だったから、八万騎をもって誇っていた旗本や、御家人が、一時に微禄し....
「死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
それ等の剣道師範に比べて、敢て腕前は劣らぬのだ。けれど他が何千という弟子を取り、
幕府或は諸侯から後援せられているに関らず、秋岡陣風斎は浪宅に貧窮の生活をつづけて....
「怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
川の天下が余りに横暴に過ぎるので、それが癪に触ってならぬのであった。 その徳川
幕府を倒壊させるには、浪士を集めて兵力で争うという、そうした武的手段を取るとする....
「作画について」より 著者:上村松園
性の大和魂を示した気概ある女性であります。 当時アメリカ人やイギリス人と言えば
幕府の役人まで恐れて平身低頭していた時代で、これも何かの政策のために、そのアメリ....
「瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
て、吾人はこれを当時の記録に徴して実にその憂慮の然るべき道理を見るなり云々。当時
幕府の進歩派|小栗上野介の輩のごときは仏蘭西に結びその力を仮りて以て
幕府統一の政....
「明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
に新たに哲学の起ってきたというのも時勢の変化がさように促してきた結果である。徳川
幕府が倒れて明治維新となり、西洋思想を輸入することが急激となってきた際、社会全体....
「葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
が、世話をしたというから、菊枝のことについて記すのにちっとも縁がないのではない。
幕府の時分旗本であった人の女で、とある楼に身を沈めたのが、この近所に長屋を持たせ....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
民は余分の米を蓄える事が許されないで箪笥に米を入れて秘したもんだが、淡島屋だけは
幕府のお台を作る糊の原料という名目で大びらに米俵を積んで置く事が出来る身分となっ....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
『新日本』という小説染みたものを著わした。余り評判にもならなかったが、那翁三世が
幕府の遣使栗本に兵力を貸そうと提議した顛末を夢物語風に書いたもので、文章は乾枯び....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
なればこそ役に立つということです。 昔、ある国に非常に倹約な殿様がありました。
幕府から普請奉行を命令ったので、材料の木材を川に流して運び、それを陸へまた引き上....