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幣帛
「幣帛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
幣帛の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
べしと公言せしが、果たしてその夜、火を社殿に放ち、無数の古神像、古文書、黄金製の
幣帛《へいはく》、諸珍宝、什器、社殿と共にことごとく咸陽《かんよう》の一炬《いっ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
胸に満ちて来た。彼はその深夜に動いて行く松明の輝きを想像し、榊、籏なぞを想像し、
幣帛、弓、鉾なぞを想像し、その想像を同門の人たちのささげて行く四大人の御霊代にま....
「令狐生冥夢録」より 著者:田中貢太郎
て天地の形を分つや、高下三歳、鬼神の数を列せず。中古より降って始めて多端を肇む。
幣帛を焚いて以て神に通じ、経文を誦して以て仏に諂う。是に於て名山大沢|咸く霊あり....
「旅愁」より 著者:横光利一
んとか揉み消していなければならなかった。
「ありましたとも、日本の古い祠の本体は
幣帛ですからね。
幣帛という一枚の白紙は、幾ら切っていっても無限に切れて下へ下へと....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
案が通過すると共に、路傍の稲荷《いなり》や荒神様《こうじんさま》にまで、いちいち
幣帛《へいはく》を奉って行くから、その手数のかかること。気の短い同行の米友がかな....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
いつも社殿の修理その他に心をくばり、又お祭でも催される場合には、必ず使者を立てて
幣帛を献げました。何にしろ婦女の亀鑑として世に知られた御方の霊場なので、三浦家で....
「源氏物語」より 著者:紫式部
ないわけであると自信するのであるが、ともかくも異常である天候のためにはいろいろの
幣帛《へいはく》を神にささげて祈るほかがなかった。 「住吉《すみよし》の神、この....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
巻十三・三二三八〕 作者不詳 長歌の反歌で、長歌は、「山科の石田の森の、皇神に
幣帛とり向けて、吾は越えゆく、相坂山を」云々。もう一つのは、「我妹子に淡海の海の....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
慣が区別されることになった。 これまではいわゆる両部混同で何の神社でも御神体は
幣帛を前に、その後ろには必ず仏像を安置し、天照皇大神は本地大日如来、八幡大明神は....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
る。 やがて子の刻間近くなると、道清《みちきよめ》の儀といって、御食《みけ》、
幣帛《みてぐら》を奉り、禰宜《ねぎ》が腰鼓《ようこ》羯鼓《かっこ》笏拍手《さくほ....
「憑き物系統に関する民族的研究」より 著者:喜田貞吉
なる動作は、今も稲荷下げや験者など言わるるものが、現に行っているところで、彼らが
幣帛を持ってガタガタと振るい出し、先達や信者の問に応じて、雑多の事を口走るのがす....
「古事記」より 著者:太安万侶
神に墨の色の楯矛を獻り、また坂の上の神や河の瀬の神に至るまでに悉く殘るところなく
幣帛《へいはく》を獻りました。これによつて疫病《えきびよう》が止んで國家が平安に....