干割れ[語句情報] » 干割れ

「干割れ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

干割れの前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
偸盗」より 著者:芥川竜之介
《す》えながら、砂まぶれの指を一つびくりとやると、声とも息ともわからないものが、干割れたくちびるの奥のほうから、かすかにもれて来たからである。 ....
雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
郎の方は、心耳すませば、軒下に立つ家の中のことは、心の瞳に、ありありと映り、柱の干割れるのまで、きこえて来るという男だ。 広海屋の、仮宅の前にたたずんだが、 ....
血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
ところどころ壁土を落とした築地。鋲は錆び、瓦は破損み、久しく開けないために、扉に干割れの見える大門。――こういうものに囲まれた彼女の屋敷は、廃屋の見本のようなも....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
も浸《つか》っていたというようなおんぼろ駕籠。 垂れはケシ飛び凭竹《もたれ》は干割れ、底がぬけかかったのを荒削りの松板を釘でぶっつけてある。この駕籠で七里半の....