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「干支〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

干支の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
るのですから、まことに見もの中の見ものといわなければなりませんが、ことにことしは干支《えと》の戊寅《つちのえとら》にちなんで清正《きよまさ》の虎《とら》退治を出....
水莽草」より 著者:田中貢太郎
、この鬼が最も多いとのことであった。 この水莽鬼の伝説のある楚の地方では、同じ干支に生れた同年の者が交際するには干支の兄、干支の弟という意味で庚兄庚弟と呼びあ....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
が来て寿永じゃありません宝永ですと云うた。云われて見ると成程宝永だ。暦を繰ると、干支も合って居る。そこで地蔵様の年齢も五百年あまり若くなった。地蔵様は若くなって....
渋江抽斎」より 著者:森鴎外
、並に皆これを記していない。しかし文集を閲するに、故郷の安達太郎山に登った記に、干支と年齢のおおよそとが書してあって、万延元年に七十六に満たぬことは明白である。....
自由画稿」より 著者:寺田寅彦
ところに妙味があったようにも思われる。 (昭和十年一月、中央公論) 六干支の効用 去年が「甲戌《きのえいぬ》」すなわち「木《き》の兄《え》の犬《いぬ....
ヒノエウマの話」より 著者:坂口安吾
ついているせいだろう。泣いた人も涙がかわき、死ぬ人はとっくに死んでしまったのだ。干支は六十年周期だから、十二支がもう一廻りすると次のヒノエウマの人々がまた生れて....
」より 著者:岡本綺堂
上 「来年は丑だそうですが、何か牛に因んだようなお話はありませんか。」と、青年は訊く。 「なに、丑年……。君たちなんぞも干支をいうのか。こうなるとどっちが若いか判らなくなるが、まあいい。干支にちなんだ....
」より 著者:岡本綺堂
早いものだ。そこで今年の暮は虎の話……。なるほど来年は寅年というわけで、相変らず干支にちなんだ話を聴かせろというのか。いつも言うようだが、若い人は案外に古いね。....
座右第一品」より 著者:上村松園
日間ぐらい博物館もお休みでございますが、その頃は正月もお休みなしで、よくその年の干支の絵を並べられたりしてありました。私は今でも忘れませぬが、ある年の元日のこと....
釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
の同年で天保八年の生れだが、天保八年は――これもまた丁《ひのと》の酉! 年齢|干支《かんし》九星|早見弁《はやみのべん》。こうだ。 お鈴――文久元年、かのとの....
妖怪学」より 著者:井上円了
化を考定審判するものにして、神を降ろす術、狐をつける法、人相、家相、九星、方位、干支、卜筮等、みなこれに属す。察心とは、人の心を察知する術、催眠とは、人為により....
法隆寺再建非再建論の回顧」より 著者:喜田貞吉
十八年の庚午四月卅日夜半に起ったものであった事を力説し、日本紀の記事は該書編者が干支一連の推歩を誤りて、これをその後六十年なる天智天皇九年の条に挿入し、これに加....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
り札袋――それには、紺紙金泥の観音の像に添えて、世阿弥とお才とが仲の一女、お綱の干支生れ月までが、明らかに誌してあった。 もう、疑う余地もないが、残る脇差の方....