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平人
「平人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
平人の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
て》御奉行と申《もうす》は日々に諸方の公事訴訟を御裁判被レ成、御政務の御事繁く、
平人と違ひ、年中に私の御暇有る事稀也、然ども遊女などの艶色を御覧の為にはあらざれ....
「ズラかった信吉」より 著者:宮本百合子
面上のことで、内実は伐り出しから船渡しまでがいくらと、親分の請負だ。信吉のような
平人夫は日給二円。一人前の仲仕が二円八十銭位とった。金は、いきなり事務所の会計で....
「学者安心論」より 著者:福沢諭吉
《しから》ばすなわち、いやしくも改進者流をもって自からおる者は、たとい官員にても
平人にても、この政府の精神とともに方向をともにし、その改むるところを改め、その進....
「学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
の職分にあらず。ゆえに私の力にてすでにこの強盗を取り押え、わが手に入りしうえは、
平人の身としてこれを殺しこれを打擲《ちょうちゃく》すべからざるはもちろん、指一本....
「学校の説」より 著者:福沢諭吉
間|窒塞《ちっそく》せしが如し。天下一般の大損亡というべし。先にこの開成所をして
平人《へいじん》私有の学校ならしめなば、必ずかかる災害はなかるべきはずなり。官学....
「座右第一品」より 著者:上村松園
込んで縮図したことはたびたびのことでした。福田浅次郎さんのお宅の由良之助お軽、丸
平人形店の蕭白の美人、鳩居堂にも蕭白の美人があります。二枚折の又兵衛の美人観桜図....
「三国志」より 著者:吉川英治
すな」 さらに、御林将軍の※慮に命じては、内裏へ入って、皇后の璽綬を奪りあげ、
平人に落して罪をあきらかにせよといった。 「魏公の命だ――」 ということは彼ら....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
ならぬ、髪の結び方をも区別せよ、芝居などの如き人だかりの場所には、雨覆のない所に
平人とは別におれ、笠も不相当な物を用いるななどと、実に滑稽といえば滑稽、残酷とい....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
。されば、歌舞伎役者の地位の向上を認めながらも、「元来河原者なれば素性を糺す時は
平人より下なるべし」という筆法で論じていくならば、「穢多同然」という百姓どもの申....
「放免考」より 著者:喜田貞吉
科者とのみは限らぬが、ともかく筋のよくないものであった。「徳川禁令考」二十八に、
平人にても科人にても、悪者一人差止め、岡引と名付け、手引致させ、其者の罪を免じ、....