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平気の平左
「平気の平左〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
平気の平左の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
力も無く、只その日その日の趣味的生活を貪って、誰が天下を取ろうが、政治をしようが
平気の平左である。 ◇江戸ッ子は亡国の民である。 といったようなもので、極端....
「火星兵団」より 著者:海野十三
文台にも聞えぬはずはなかったが、この天文台長たる素人研究家の矢ヶ島君は、悪口には
平気の平左で、月のことを熱心に研究して、人々の注意をうながしているのであった。
....
「怪塔王」より 著者:海野十三
を、たいへんこわい人だとおもいました。 しかし博士は、ミチ子がなにをおもおうと
平気の平左で、なにかさかんに口のなかでぶつぶついいながら、艦内をあるきまわってい....
「雷」より 著者:海野十三
は、そういった避雷装置が完全に出来ていたので、櫓の上の四尺四方ほどの板敷の上に、
平気の平左で雨に打たれていたというわけなんですよ。これで万事お分りでしょうネ」 ....
「空襲警報」より 著者:海野十三
あわてるなッ」 どこからか、川村中隊長のさけぶ声が響いてきた。 「中隊長どの、
平気の平左であります……」 タダダダーン。シューッ。ダダダダーン。 勇猛なる....
「火の扉」より 著者:岸田国士
にがどうなろうと無関心に、自分に直接の損さえなければ、周囲にどんなことが起ろうと
平気の平左右衛門だという手合いの、うようよしていることだつた。 武装解除から以....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
すと、相手の野郎はいい気になって、ちょくちょく切り込んで参ります。それをわっちは
平気の平左で、切らして置くのでございますな。ビクビクもので切って来る太刀が、何ん....
「接吻」より 著者:神西清
だい?」と感歎の叫びがひとしきり聞えた。「俺たちがすぐそばに立っとるのに、やつめ
平気の平左でいるぜ! なんて図々しいやつだろう!」 行程が終りに近づくと、小径....
「決闘」より 著者:神西清
。ここの一家の人たちが奴らの同棲生活をどんな眼で見ているかはよく承知でいながら、
平気の平左でやって来るんだから。」 「世間の奴らの偏見をいちいち気にしていたら」....
「稀有の犯罪」より 著者:小酒井不木
つれ、生々しい血潮のしみがあらわれましたので京山は妙な気分になりましたが、仙波は
平気の平左で手ぎわよくあしらって行きました。 やがて比較的乾いた内臓があらわれ....
「ムツェンスク郡のマクベス夫人」より 著者:神西清
がどう映るだろうかと思うにつけ、なんとしてもこりゃ辛いことでさあ。あんたは勿論、
平気の平左でいられるかも知れませんがね、あっしはどうも、万一そんな工合になったら....
「三つの痣」より 著者:小酒井不木
的拷問法を一時中止することに致しました。 四 腸管拷問法に対して
平気の平左衛門で居た人間というのは、三十前後の男でした。彼は左の頬に先天的に出来....
「墓が呼んでいる」より 著者:橘外男
宿をしてしまいました。元気な時でしたから、碌な仕度もせず、碌な食糧一つ持たずに、
平気の平左だったのです。 そして、翌る朝は夜が明けるとスグに、歩き出しました。....
「雷嫌いの話」より 著者:橘外男
これを至るところへ飛ばせてくれた。印度から注文が来ても、タイから引合いが来ても、
平気の平左で「雷の話」という本を、一心に読み耽っている社長が、気が狂ったように雷....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
にして済まして居るとはあまりな仕打ち、また親方の腹の中がみすみす知れていながらに
平気の平左で酒に浮かれ、女郎買いの供するばかりが男の能でもあるまいに、長閑気でこ....