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平熱
「平熱〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
平熱の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「陣中日誌(遺稿)」より 著者:山中貞雄
(滝沢英輔 宛) うだる暑さに閉口。 其の後○○の野戦病院に来ている。熱は
平熱となったが腹工合は依然悪く、まだ血便が少し出る。トタンに汚ない話で失礼。 ....
「伸子」より 著者:宮本百合子
の下へ自分の頭を突っ込んだ。 佐々は手間どって恢復期を進んだ。二三分のところで
平熱にならない日があったり、時々まだ劇しい頭痛が再発したりした。佐々は、初めての....
「蝱の囁き」より 著者:蘭郁二郎
たのだが、そこで喀血すると、すぐ休暇をとって、来た、というけれど、今はもう殆んど
平熱になっていた。彼は朝鮮を立って関釜を渡ってしまうと、もう見るものが青々として....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
をあっためたりそんなことをして、どう原因があるということもはっきりせず今日やっと
平熱になりました。 眠って、眠って、眠って、まるでそういう病気のようでした。き....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
たから、別の紙に書いて見ましょう。しかし、これからの分は本当にもういいでしょう、
平熱つづきだのに毎日計っているのは却って健康でないようで妙ですから。ね。
寿江....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ったが、床から出られませんでした。 熱は翌々日位でとれ、もう十七日にはすっかり
平熱で床に入らず暮しました。この扁桃腺のフクレでズコズコ云っていたのもすっかり解....
「温浴」より 著者:坂口安吾
めていたが、温度計を買ってきて測ってみたら、三十四度五分であった。もっとも、私の
平熱は三十五度である。胃に冷感をうけるのは、やっぱり体温よりも低いせいだな、とい....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
病室へ顔を出し、そこに新子がいるのを見ると、 「この子の熱は、四日目には、きっと
平熱になるんですよ。主人なんか、毎度大さわぎをやりますんですけれど――あまり子供....
「日記」より 著者:宮本百合子
どる。 少々ぶり返しの気味だ。 八月八日(土曜) 今月の四日に漸《ようや》く
平熱になった。 四十度五分の熱が二十八日に出て前後三四日ずつ四十度以上の熱が出....
「日記」より 著者:宮本百合子
ころで縁側に敷くゴザを命じ、林町に行く。レコードをかえ、四時すぎにかえる。 A
平熱、すっかりバハーイズムをすませて送り出したよし。 十二月十五日(金曜)晴 ....
「詩劇「水仙と木魚」」より 著者:三好十郎
元気かよ? 昨日の午後の熱はどうだった? 今朝はあるの? 痛むかい?」 「今朝は
平熱で、それほど痛まない。昨日の午後は七度一分で大したことないの」 「そら、よか....
「血の盃」より 著者:小酒井不木
幸は単にそればかりでなかった。花嫁の容態はその後脳脊髄膜炎と変じて、約一ヶ月の後
平熱にかえったが、脳を冒されて白痴のようになってしまった。又、良雄の右眼の傷は意....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
一時は実に不安な気持ちでしたが、止血の注射で、血もきれいに止まりそれとともに熱も
平熱になって今日で三日ほど無熱です。この調子でゆけばほどなく恢復するだろうと思い....