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「平蕪〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

平蕪の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
草枕」より 著者:夏目漱石
衣。芳草生車轍。廃道入霞微。停※而矚目。万象帯晴暉。聴黄鳥宛転。観落英紛霏。行尽平蕪遠。題詩古寺扉。孤愁高雲際。大空断鴻帰。寸心何窈窕。縹緲忘是非。三十我欲老。....
観画談」より 著者:幸田露伴
が、海岸はどうも騒雑の気味があるので晩成先生の心に染まなかった。さればとて故郷の平蕪の村落に病躯を持帰るのも厭わしかったと見えて、野州上州の山地や温泉地に一日二....
西航日録」より 著者:井上円了
ひろく、あたかも陸上における太平洋のようであった。) 万里長途一物無、唯看春草満平蕪、車窓認得人烟密、汽笛声中入露都。 (万里をゆく道は一物として見えず、ただ春....
野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
の先祖も山に拠り、山あいの小さな空地のみを捜し求めて、末々その後裔がこんな海端の平蕪の地に、集合しまた放浪しようとも思わなかったことは同じだが、人間の長所は次々....
黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
だ間もあるまいと思われる原は、岩銀杏が隙間もなく密生して、緑青をぶちまけたような平蕪に、珍車、立山竜胆、四葉塩竈などが鮮かな色彩を点じている。真中の窪い処は一面....