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「年中〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

年中の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
河童」より 著者:芥川竜之介
《けんか》の仲間入りをしたのですから、いよいよ大騒動になってしまいました。しかも年中酔っ払っているおやじはこの喧嘩を聞きつけると、たれかれの差別なしに殴《なぐ》....
お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
一 雨降りの午後、今年中学を卒業した洋一《よういち》は、二階の机に背を円《まる》くしながら、北原白秋....
」より 著者:芥川竜之介
が一人居りました。しかもその鼻の先が、まるで蜂にでも刺されたかと思うくらい、年が年中恐しくまっ赤なのでございます。そこで奈良の町のものが、これに諢名《あだな》を....
素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
を釣ったりして暮らした。谷川の上流には瀑《たき》があって、そのまた瀑のあたりには年中桃の花が開いていた。十六人の女たちは、朝毎にこの瀑壺《たきつぼ》へ行って、桃....
カインの末裔」より 著者:有島武郎
村税は小作に割宛てる事、仁右衛門の小屋は前の小作から十五円で買ってあるのだから来年中に償還すべき事、作跡《さくあと》は馬耕《うまおこし》して置くべき事、亜麻は貸....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
。アリスタルコス及びコペルニクスの説の通り地球は空間を動いているのであるから、一年中のある季節には他の季節におけるよりもある特定の恒星に近くなっているはずである....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
の合宿のようなものだと思う。 合宿生活は能率を挙げる最良の方法であるけれども、年中合宿して緊張したら、うんざりせざるを得ない。決戦直前の短期間にのみ行なわれる....
海異記」より 著者:泉鏡花
はそればかりじゃねえだ、姉さんも、新しい衣物が一枚出来たっぺい、あん時の鰹さ、今年中での大漁だ。 舳に立って釣らしった兄哥の身のまわりへさ、銀の鰹が降ったっけ....
南地心中」より 著者:泉鏡花
り、容色なり、選抜きでないと、世話人の方で出しませんから……まず選ばれた婦は、一年中の外聞といったわけです。 その中のお職だ、貴方。何しろ大阪じゃ、浜寺の魚市....
雪の女王」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
ました。そこらをみまわしますと、夏はすぎて、秋がふかくなっていました。お日さまが年中かがやいて、四季の花がたえずさいていた、あのうつくしい花ぞのでは、そんなこと....
杜子春」より 著者:芥川竜之介
底へ下りて行きました。 この世と地獄との間には、闇穴道という道があって、そこは年中暗い空に、氷のような冷たい風がぴゅうぴゅう吹き荒んでいるのです。杜子春はその....
取舵」より 著者:泉鏡花
いて見ると、その理さ。この疲曳の盲者を誰とか為す! 若い時には銭屋五兵衛の抱で、年中千五百|石積を家として、荒海を漕廻していた曲者なのだ。新潟から直江津ね、佐渡....
大切な雰囲気」より 著者:石井柏亭
動車」「挿絵の雑談」「二科会随想」等も含まれはするが、其大部分は其最も晩年なる五年中に書かれたものである。 体質の弱い彼は一年の間に画作に適する時季を極めて僅....
浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
りたいと考えております。(拍手) 四 最後に申し上げたいと思いますことは、一昨年中国にまいりましたさいに毛沢東先生におあいいたしまして、そのときに先生はこうい....
本所両国」より 著者:芥川竜之介
翻っていたのは僕の小学時代の話である。今では――誰も五月のぼりよりは新しい日本の年中行事になったメイ・デイを思い出すのに違いない。 僕は昔この辺にあった「御蔵....