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「年俸〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

年俸の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
婦系図」より 著者:泉鏡花
あることは、ここに一目見て主税も知った。 聞くがごとくんば、理学士が少なからぬ年俸は、過半菅子のために消費されても、自から求むる処のない夫は、すこしの苦痛も感....
石狩川」より 著者:本庄陸男
かは知る由もない。彼は開拓使顧問として、アメリカ政府の農務局長ホラシ・ケプロンを年俸一万ドルの約束で連れて来た。更にその補佐として、地質化学の担任たるトーマス・....
入社の辞」より 著者:夏目漱石
して面白く仕事が出来れば、是が真正の結構と云うものである。 大学では講師として年俸八百円を頂戴《ちょうだい》していた。子供が多くて、家賃が高くて八百円では到底....
蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
で貼《つ》けたようにしたのかも知れない。して見れば秀吉は宜いけれど、氏郷は巨額の年俸を与えられたとは云え極々短期の間に其年俸を受取れるか何様か分らぬ危険に遭遇す....
日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
うだが、運転手は日給だからサラリーマン即ち知識労働者でないというわけか。これでは年俸をもらう官吏はサラリーマンではないということになるだろう(小官吏だって大衆的....
社会時評」より 著者:戸坂潤
チキだというが、決してインチキ処ではない、実はこんなに実質があるのだ。 苟くも年俸や講座料や審査料を貰っている官立大学の教授たる以上、お花やお茶の師匠と同じで....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
一人半扶持とを先代の如くもらうのみである。尤も私は権少参事を勤めているから、この年俸は別に貰っていた。父は隠居と共に櫨陰と号して、それからはもっぱら詩を作りまた....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
は王立協会の財政はいよいよ悪くなった。その時委員会の出した報告に、「ファラデーの年俸一百ポンド、それに室と石炭とロウソク(灯用)。これは減ずることは出来ない。ま....
奉行と人相学」より 著者:菊池寛
、半分以上は七両五人扶持と云った人々である。七両十両などと云うのは、相当な武士の年俸である。ある足軽が、五両の金に困って死ぬとき、 死んだらばたつた五両と云ふな....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
十二年の五月に本官の辞令を貰いまして教授ということになり、奏任官五等を拝命して、年俸五百円を給されました。....
江戸芸術論」より 著者:永井荷風
にして、いづれも自然派|若《も》しくは印象派の小説家を以て組織せられたり。会員は年俸六千|法《フラン》貨を支給せられ年々新進作家の著作を審査し傑作と認めたるもの....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
うようなところに多く用いられて居る。それから親任、勅任及びそれ以下の官吏にやはり年俸を与えるです。その金は僅かなもので、総理大臣その人でも年に麦が六百|石内外、....
武鑑譜」より 著者:服部之総
まで、およそ「官員」たる者のいっさいがつくされ、その全部に位階勲等があり、巻頭の年俸表月俸表と対比すればただちに各人の俸給がわかり、おまけに長と次長のつく者につ....
教育の目的」より 著者:新渡戸稲造
れども、その講義を聴く者が少しもないそうだ。然るにその俸給は一番高い、幾千という年俸を取っているそうだが、随分無駄な話で、国の費《つい》えではないか」と言った。....
それから」より 著者:夏目漱石
日常生活の模様が委《くわ》しく書いてあった。それから、一カ月前町長に挙げられて、年俸を三百円頂戴する身分になった事を、面白半分、殊更《ことさら》に真面目な句調で....