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年分
「年分〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
年分の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「生きている腸」より 著者:海野十三
医学生吹矢の死体が発見されたのは、それから半年も経ってのちのことであった。一
年分ずつ納めることになっている家賃を、大家が催促に来て、それとはじめて知ったのだ....
「若返り薬」より 著者:海若藍平
』と云うお話です。 私は惜《おし》い事と思いましたが、一粒飲みますと見る間に一
年分だけ若返りました。しかしお祖父様は『一
年分だけ若返ったのではつまらぬから、今....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
お由をうしなっては、自分の老後を養ってくれる者がないから、一年五十両の割合で二十
年分、すなわち千両の扶助料をよこせと云うのである。しかも一年五十両ずつの年賦は不....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
いや分りましてござります。重々御尤もな仰せなれば、手前一つお力添え致しまして、十
年分ごといち時に献納させてお目にかけましょうが、いかがにござりましょう」 「ほほ....
「灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
うでは無いが、ベンガルの亜細亜協会の雑誌(一八三二年創刊?)の第一号から一九〇五
年分までが揃っていた。亜細亜協会は東洋各地に設立されてるが、就中ベンガルは最も古....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
ようなら、五百円ぐらいは出して当然かと思う。年金の外、この十二月には父の恩給の半
年分が下ると思う。他は足下が行ってよく調べて貰いたい。 その次は子供の問題だ。....
「砂糖泥棒」より 著者:黒島伝治
言葉を繰りかえした。 杜氏は、こういう風にして、一寸した疵を突きとめられ、二三
年分の貯金を不有にして出て行った者を既に五六人も見ていた。そして、十三年も勤続し....
「家なき子」より 著者:楠山正雄
材料までも自分の手に取り返す機会ばかりをねらっていた。もちろんすでに受け取った十
年分の支払い金額は、ふところに納めたうえのことであった。 これはその男にとって....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
云った。 「もしも、こんなことが許して頂けるんでしたら……私の月々頂くものを、半
年分ほどまとめて、拝借できないでしょうか。」 「いや、いや、月給は月給、これはこ....
「鍬と鎌の五月」より 著者:黒島伝治
か/\去ろうとしない。 薪は百姓に取って、売るにはあまりに安かった。それで、二
年分もあるのだが、自分の家に焚きものとするとて、畠のつゞきの荒らした所へ高く積み....
「屋根裏の犯人」より 著者:坂口安吾
め、同じくりごとを五度ほどくりかえしてから、やっと釜の中へ投げすてました。 一
年分の薬代を一度の風呂ですませるのが不足どころかオツリがタップリあるらしい様子。....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
ものを読んだり書いたりしても碌なことはない、と言った。先生はつい一日二日前に四半
年分の給料を受けとったのだが、有り金はのこらず、失踪のときに身につけていたにちが....
「沼畔小話集」より 著者:犬田卯
来た。いくら位要るのだと訊ねると、彼は、年の暮で、どうも……と濁している。結局半
年分、いや十円もあればどうやら越せるのだと言う。私の考えでは、村の習慣を知らぬも....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
んな挨拶はさらりとおくこっちゃ、にい。縁あればこそ、生あればこそ、北と南と、何十
年分れたものが訪いつ訪われつ、やぞに。それに、そういう行儀は何じゃ、袴はいたり、....
「暗黒星」より 著者:黒岩涙香
から、ただこの心が自分で自分の生命を軽んずることを許さぬのだ。 七十九 彼等は二
年分の食糧を貯蓄してある、それだから空気と酸素さえ続くなら、まだ二年は生きている....