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年初
「年初〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
年初の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
氏は几帳面に一号館書房の印税割あてを送って来て下さる。二千八百二十六円也。これ本
年初収入なり。 一月二十三日 ◯新春以来漸く冬籠り生活に落着く。 ◯血痰は週に....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
九郎兵衛という一個の元禄武士は、ここを永久の住み家と定めているのである。 一昨
年初めて参詣した時には、墓のありかが知れないので寺僧に頼んで案内してもらった。彼....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
普通医学校に学べり、その後|伯林大学に転じて、研鑽八ヶ年の後二つの学位をうけ、本
年初頭帰朝の予定となりしも、それに先きだち、二年前英人技師クロード・ディグスビイ....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
海の銀座通り大馬路を通りぬけて、二大歓楽場の新世界の角から大世界の方へ、馬車は先
年初めてここに来た時と同じ道を走って行く。 僕はここで、もう幾度も洩らして来た....
「鷭狩」より 著者:泉鏡花
―宿帳の上を更めて名を言った。画家である。いくたびも生死の境にさまよいながら、今
年初めて……東京上野の展覧会――「姐さんは知っているか。」「ええこの辺でも評判で....
「めでたき風景」より 著者:小出楢重
しまい、草原のじとじとした湿りが乾燥し、私の家の井戸水のかさが減じてしまうのが毎
年初秋における常例である。そして次の初夏のころまで草原と池は底を現しているのであ....
「茸の舞姫」より 著者:泉鏡花
る緋の袴の巫女を、いきなり、引立てて、袴を脱がせ、衣を剥いだ。……この巫女は、当
年初に仕えたので、こうされるのが掟だと思って自由になったそうである。 宮奴が仰....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
まいと思われるので、単にその時代と出生地のみを記録するにとどめて置いた。 昭和四
年初夏 訳者 目次 貸家 リットン スペードの女王 プーシキン 妖物 ビヤース ....
「銀座は昔からハイカラな所」より 著者:淡島寒月
して浅草公園で興行しようと計画したことがありましたが都合でやめました。 明治五
年初めて横浜と新橋との間に汽車が開通した時、それを祝って新橋停車場の前には沢山の....
「三甚内」より 著者:国枝史郎
んとも云わなかったが、その代わり静かに顔を上げ、幽かに微笑を頬に浮かべた。 「毎
年初雪の降る日にはいつもお米さんはご機嫌が悪く浮かぬお顔をなされます」――お島と....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
きさらぎ会」というような結社との間に私党的な競争心を起し初めた。すでに新入生が学
年初めに入って来ると、入会勧誘を競わねばならなかった。講演会も、雑誌も競争意識に....
「磯部の若葉」より 著者:岡本綺堂
野九郎兵衛という一個の元禄武士は、ここを永久の住家と定めているのである。 一昨
年初めて参詣した時には、墓の所在が知れないので寺僧に頼んで案内してもらった。彼は....
「国号の由来」より 著者:喜田貞吉
昭和九
年初頭の第六十五回帝国議会において、頭山満氏ほか数氏の名を以て、国号制定に関する....
「特殊部落の人口増殖」より 著者:喜田貞吉
我が国には古え天益人の語があって、人口が日々増加しつつあることは、太古以来既に認められておった。近いところで明治五
年初めに約三千三百十一万と言われておった内地の人の数が、大正五年末には約五千五百....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
れられたことも覚えている。 ドイツから帰国後、陸軍大学教官となったが、大正十五
年初夏、故筒井中将から、来年の二年学生に欧州古戦史を受け持てとの話があり、一時は....