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年増盛り
「年増盛り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
年増盛りの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ん。どうもいつまでもおしゃべりしてしまった。だが、まあ気をつけねえ。お前のような
年増盛りは、いつ小女郎に魅《み》こまれるかも知れねえ」 「ほほ、忌《いや》でござ....
「天主閣の音」より 著者:国枝史郎
帽子を冠り水干を着、長太刀をはいて、「静」を舞った。年の頃は二十二三、豊満爛熟の
年増盛りで、牡丹花のように妖艶であった。 「可いな」と宗春は心の中で云った。「俺....
「黄鳥の嘆き」より 著者:甲賀三郎
その花江ちゅう妓は、一旦引いて、二度の勤めで、照奴いうてました。もう二十四五で、
年増盛りという所、早速呼びましたが、この妓の綺麗なンには驚きました。全く絵に書い....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ね」 「実際、頼もしいんだから驚きまさあね。しかし、お婆さんはかわいそうですよ、
年増盛りのハチ切れそうなのを捉まえて、お婆さんはかわいそうだね」 「まあ、ようご....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
思い浮べると、肉附のよい、血色の麗《うる》わしい、細い眼に無限の優しみを持った、
年増盛りであったことを思いやらないわけにはゆきません。 お徳の面影が思われると....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
》が三十三だから氏輝は三十歳ばかり、したがって夫人も二十七、八、縮れ髪たっぷりの
年増盛りだったでしょう。〈婦女の身三種大過、何ら三と為す、いわゆる婦女の戸門寛大....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
粉を叩きつけているのは、座頭阪東米八であった。年はおおかた二十五、六、膏の乗った
年増盛り、大柄で肉付きよく、それでいて姿のぼやけないのは、踊りで体を鍛えたからで....
「狂歌師赤猪口兵衛」より 著者:夢野久作
ところでその今の母親と言うのは前身は芸妓上りと言う事で、まだ色も香も相当残っとる
年増盛りじゃが、そのような女にも似合わず、生さぬ仲のお熊を可愛がる事と言うものは....
「歌麿懺悔」より 著者:邦枝完二
うに、衰えた歌麿の顔を見守った。――二十の頃から、珠のようだといわれたその肌は、
年増盛りの愈※冴えて、わけてもお旗本の側室となった身は、どこか昔と違う、お屋敷風....