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年寄
「年寄〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
年寄の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
訳にも行くまい。御主《おぬし》の申す事は、何やら謎めいた所があって、わしのような
年寄りには、十分に解《げ》し兼ねるが、一体御主はあの摩利信乃法師をどうしようと云....
「三右衛門の罪」より 著者:芥川竜之介
よし、御鳥見役《おとりみやく》より御鷹部屋《おたかべや》へ御《ご》注進になり、若
年寄《わかどしより》より直接|言上《ごんじょう》に及びければ、上様《うえさま》に....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
う思った林右衛門は、私《ひそか》に一族の中《うち》を物色した。すると幸い、当時若
年寄を勤めている板倉|佐渡守《さどのかみ》には、部屋住《へやずみ》の子息が三人あ....
「私の父と母」より 著者:有島武郎
するくらいに止まった。酒に酔った時の父は非常におもしろく、無邪気になって、まるで
年寄った子供のようであった。その無邪気さかげんには誰でも噴《ふ》き出さずにはいら....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
相撲 相撲もまた土地がらだけに大勢近所に住まっていた。現に僕の家の裏の向こうは
年寄りの峯岸の家だったものである。僕の小学校にいた時代はちょうど常陸山や梅ヶ谷の....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
小女ばかり附けておいて、私が勝手へ立違うている中や、……勿体ない、お客たちの、お
年寄なが気に入らぬか、近頃山田から来た言うて、こちの私の許を見くびったか、酌をせ....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
ら浮かべていた微笑が、今もその口のほとりに残っているばかりか、その眼のどこかには
年寄り独特の穏かさが隠れているように見えた。しかもかれらは婚礼の衣裳までも着換え....
「悪獣篇」より 著者:泉鏡花
ぐらいに見えました。」 「この茶店のですか。」 「いや、もう一人、……ここへ来た
年寄が居たでしょう。」 「いいえ。」 十三 「あれえ! ああ、あ、....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
眼の底に頭髪の真白な、痩せた老人の姿がありありと映って来ました。 『八十|歳位の
年寄でございますが、私には見覚がありませぬ……。』 『今に判る……。ちょっと待っ....
「燕と王子」より 著者:有島武郎
ちらちらとふりだしますと、もうクリスマスには間もありません。欲張りもけちんぼうも
年寄りも病人もこのころばかりは晴れ晴れとなって子どものようになりますので、かしげ....
「醜い家鴨の子」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
も少し我慢するのは何でもありません。」 「そんなら御勝手に。」 そう言い棄てて
年寄の家鴨は行ってしまいました。 とうとう、そのうち大きい卵が割れてきました。....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
彼の三十円あれば、据風呂の中へ入りながらも首を伸してこれを看守りたり。出立つ前に
年寄の忠告にも、「旅は明日志す所へ着くというその夜は誰も安心して必ず其所で竊みに....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
ちで恋人に目通りするために、彼はそのとき泊っていたハンス・ヴァン・リッパーという
年寄りの怒りっぽいオランダ人の農夫から馬を借り、威風堂々とそれにまたがり、冒険を....
「瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
脾肉の嘆に堪えず、折柄渡来したる日本人に対し、もしも日本政府にて余を雇入れ彼の若
年寄の屋敷のごとき邸宅に居るを得せしめなば別に金は望まず、日本に行て政府のために....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
なうことであります。そして青少年には希望のある生活を、働きたいものには職場を、お
年寄りには安定した生活を国が保障するような政策を実行しなければなりません。日本社....