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「年寄り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

年寄りの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
邪宗門」より 著者:芥川竜之介
訳にも行くまい。御主《おぬし》の申す事は、何やら謎めいた所があって、わしのような年寄りには、十分に解《げ》し兼ねるが、一体御主はあの摩利信乃法師をどうしようと云....
国貞えがく」より 著者:泉鏡花
退《すさ》った。 その茶の室《ま》の長火鉢を挟《はさ》んで、差《さし》むかいに年寄りが二人いた。ああ、まだ達者だと見える。火鉢の向うに踞《つくば》って、その法....
追憶」より 著者:芥川竜之介
相撲 相撲もまた土地がらだけに大勢近所に住まっていた。現に僕の家の裏の向こうは年寄りの峯岸の家だったものである。僕の小学校にいた時代はちょうど常陸山や梅ヶ谷の....
吉原新話」より 著者:泉鏡花
と、筋も身を引釣った、私は。日暮に谷中の坂で聞いた、と同じじゃないか。もっとも、年寄りは誰某と人を極めないと、どの声も似てはいるが。 それに、言い方が、いかに....
隣の嫁」より 著者:伊藤左千夫
戸が細目にあいてるから、省作は御免下さいと言いながら内へはいった。表座敷の方では年寄りたちが三、四人高笑いに話してる。今省作がはいったのを知らない。省作は庭場の....
紅黄録」より 著者:伊藤左千夫
。兄は依然として大酒を飲み、のっそりぽんとした顔をして、いつも変わらずそれほどに年寄りじみないが、姉のおとろえようは驚くばかり、まるでしわくちゃな老婆になってし....
怪星ガン」より 著者:海野十三
ごしに、首をぬっとまえにつきだして、かれはしゃがれ声でものをいった。 「おい、お年寄り、あまり根も葉もないよけいな口をきいていると、おまえさんの腰がのびなくなっ....
火薬船」より 著者:海野十三
いってきました。虎船長から、じきじきの命令でさあ」 といって、常日ごろ、ばかに年寄りじみたことをいうので、“お爺”と綽名のある丸本水夫だが、すこし当惑の色が見....
火葬国風景」より 著者:海野十三
断つことが出来る。もう借金とりも来なければ、大勢の子供の面倒を見なくてもよいし、年寄りになれば、老いぼれと蔑まれなくてもいい。鬼籍に入った上で、本当の生命の残り....
成長が生んだ私の恋愛破綻」より 著者:伊藤野枝
きません。 貧乏がだんだんひどくなってきますと、珍らしいくらいにあきらめのいい年寄りもたまには愚痴も小言もいいます。そしてそれに身を切られるほどに辛いのは私だ....
世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
ら浮かべていた微笑が、今もその口のほとりに残っているばかりか、その眼のどこかには年寄り独特の穏かさが隠れているように見えた。しかもかれらは婚礼の衣裳までも着換え....
燕と王子」より 著者:有島武郎
ちらちらとふりだしますと、もうクリスマスには間もありません。欲張りもけちんぼうも年寄りも病人もこのころばかりは晴れ晴れとなって子どものようになりますので、かしげ....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
ちで恋人に目通りするために、彼はそのとき泊っていたハンス・ヴァン・リッパーという年寄りの怒りっぽいオランダ人の農夫から馬を借り、威風堂々とそれにまたがり、冒険を....
余齢初旅」より 著者:上村松園
バスにも乗ってみた。バスを降りようとすると、沢山の支那人が降り口に押し合っていて年寄りの私などなかなか降りることが出来そうもない。困惑していると、メンメンチョ、....
浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
なうことであります。そして青少年には希望のある生活を、働きたいものには職場を、お年寄りには安定した生活を国が保障するような政策を実行しなければなりません。日本社....