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「年寄役〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

年寄役の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
得意満面、一行の荷物を腕車《わんしゃ》に満載してやって来た。聴けば、杉田先生はお年寄役だけに、三十六計の奥の手も余り穏かならじとあって、単身踏み留《とど》まり、....
菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
衞門、秋元九兵衞其の他御城下に加賀から九谷焼を開店した九谷正助、菊橋九郎左衞門、年寄役村方で九の字の附いた人を合せて十八人集めまして、結構な御馳走を致し、善い道....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
ある。なんとなく西の空気も通って来るようなところだ。 本陣の当主|吉左衛門と、年寄役の金兵衛とはこの村に生まれた。吉左衛門は青山の家をつぎ、金兵衛は、小竹の家....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
だが、そんなことでもして悪病の神を送るよりほかに災難の除けようもないと聞いては、年寄役の伏見屋金兵衛なぞが第一黙っているはずもなく、この宿でも八月のさかりに門松....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
先鋒の到着はもはや間もないことであろうという。駅長としての半蔵は、問屋九郎兵衛、年寄役伏見屋伊之助、同役|桝田屋小左衛門、同じく梅屋五助などの宿役人を従え、先鋒....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
うわさを聞きながら、二十余年の街道生活を床の上に思い出すような人であった。馬籠の年寄役、兼問屋後見として、彼が街道の世話をしたのも一昔以前のことになった。彼の知....
相馬の仇討」より 著者:直木三十五
ざし》天晴れである。軍右衛門、妻を奪われ、抜きも合さず姦夫の為に殺害せらるる段、年寄役ともあろう者として不届至極、本来ならば跡目断絶させるべき所、其方《そのほう....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
ませぬ。若旦那はこのような事は決して御間違いにならぬ性分で御座いましたので、私は年寄役に、チョットこの事を不審を打ちますと皆の者は「おおかた演説の初まりが遅うな....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
え、なるべく早く、なるべくいいところへ、物心のつかねえうちにかたづけてやるのが、年寄役のつとめなんだ、いい御亭主になれなかった罪滅ぼしに、おれは、せめていい世話....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
ふきちょう》のあたりにお長屋の廓があった。 金局には、一口に金座人という改役、年寄役、触頭《ふれがしら》役、勘定役、平《ひら》役などの役づきの家がらが二十戸ほ....
間人考」より 著者:喜田貞吉
男は百姓に取り立てられる道が開かれていたのみならず、門男百姓にして庄屋・畔頭・町年寄役に就く事も出来たという。阿波においても間人は次第に解放せられた。田所君の報....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
に、武蔵がこういった。すると、無法者の中からも、 「親分はいねえが、部屋の留守は年寄役でおれが預かっている。おれは、念仏太左衛門という老爺だが、何か挨拶があるな....