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年掛
「年掛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
年掛の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「文七元結」より 著者:三遊亭円朝
は仕事を為《し》て、段々借金を返《けえ》して往った処《とこ》が、三年かゝるか、五
年掛るか知れねえが、悉皆《すっか》り借金を返《けえ》し切って又三年でも五年でも稼....
「業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
しに参った訳ではありませんから、当期此方の台所《だいどこ》の隅へ置いて下さい、五
年掛るか十
年掛るか知れませんが、どうか癒《なお》るまでおいておくんなせえ」 母....
「夫婦善哉」より 著者:織田作之助
らぬが、蝶子は本真《ほんま》のことと思いたかった。柳吉の父親に分ってもらうまで十
年掛ったのだ。姉さんと言われたことも嬉しかった。だから、金はいったん戻す気になっ....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
ができたが、それは実にばく大なものであって、光線がこの星から太陽まで届くのに一〇
年掛るということが分った。それでこの距離を表わすのに一〇光年という言葉を使う。一....
「猿飛佐助」より 著者:織田作之助
は、必ず現われて、まず蝮蛇の頭をペロペロとくらったあと、鳥人の術の伝授に掛り、三
年掛った。 そしてある夜、鳥居峠の蝮蛇も今宵がくらい収めじゃと、老人はいつも二....
「わが町」より 著者:織田作之助
修業は、喞筒押し一年、空気管持ち一年、綱持ち一年で、相|潜りとなるまでには凡そ四
年掛るのだが、それを天分があったのか、それとも熱心の賜でか、弟子入りして二年目に....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
帰宅になるだろうが、敵の行方が知れない時は、五年で帰るか十年でお帰りになるか、幾
年掛るか知れず、それに私はもう取る年、明日をも知れぬ身の上なれば、此の悦びを見ぬ....
「平凡」より 著者:二葉亭四迷
《どう》もダラダラと書いていた日には、三十九年の半生《はんせい》を語るに、三十九
年掛るかも知れない。も少し省略《はしょ》ろう。 で、唐突ながら、祖母は病死した....
「奇巌城」より 著者:菊池寛
めはしないだろう。しかし君があのエイギュイユの秘密を探し出すまでには、まだまだ幾
年掛るか分らない、俺だって十日掛ったよ。このアルセーヌ・ルパンだってさ。君なら十....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
もの)というものを黄楊で縮写したのを見ましたが、精巧驚くべきものでした。これも三
年掛かったと本人が私に話していました。風采は禅坊主見たいな人で、庵室にでも瓢然と....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
声(下より。)
己を連れて行ってくれ。連れて行ってくれ。
己はもう三百
年掛かって登っているのだが、
どうしても峠に行かれないのだ。
仲間と一しょになり....