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年期
「年期〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
年期の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
》に化け、喜三郎《きさぶろう》は旗本《はたもと》能勢惣右衛門《のせそうえもん》へ
年期切《ねんきぎ》りの草履取《ぞうりと》りにはいった。
求馬は甚太夫とは別々に....
「西湖の屍人」より 著者:海野十三
のお濠近くにあるカフェ・ドラゴンを買いとって、二人は行いすましていた。漢于仁は少
年期をとびこして、いつしか立派な青年となっていた。そしてその瀟洒たる風采と偉貌と....
「金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
谷窪に晩春の花々が咲き残っていた頃だった。 復一は生れて地方の水産学校へ出る青
年期までここに育ちながら、今更のように、「東京は山の手にこんな桃仙境があるのだっ....
「河明り」より 著者:岡本かの子
にいる若い店員からも同意の電報が来た。 小さいときから一緒に育ったけれども、青
年期に入る頃から海に出はじめ、だんだん父娘には性格が茫漠として来た若い店員には、....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
形だ。」 と真顔で言う。 「飛んだ事をおっしゃりませ、田舎でも、これでも、長年
年期を入れました杉山流のものでござります。鳩尾に鍼をお打たせになりましても、決し....
「岡本一平論」より 著者:岡本かの子
どく面倒がることに於て、まったく珍らしい程の性格だと云えましょう。それ故か、少青
年期間に於ける氏は、かなりな美貌の持主であったにかかわらず、単に肉欲の対象以上あ....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
でもない。それが竜神として大切な修業の一つでもあるのじゃ……。』 問『竜神にも成
年期がございますか。』 答『それはある。竜神とて修行を積まねば一人前にはなれない....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
とのことだったが、まさか今なおそんな事情が続いているのではあるまいね。彼は今、少
年期から青
年期に移る、肉体上および精神上に一大激変のあるもっとも危険な年頃にある....
「雑文的雑文」より 著者:伊丹万作
は無声映画時代の好運にあまやかされて泰平の夢をむさぼるになれているから、いまさら
年期を入れ直して勉強を始めるような殊勝さは持ち合していないように見受ける。 そ....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
れも叮嚀に筆記を取って。 そうこうしている中に、一八一二年十月七日に製本徒弟の
年期が終って、一人前の職人として、デビーの講義の筆記も送った。しかし、この筆記は....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
。あいつを左腰から帯へ突出してぶら下げた形といっては――千駄木の大師匠に十幾年、
年期を入れた、自分免許の木彫の手練でも、洋杖は刀になりません。竹箆にも杓子にもな....
「斎藤緑雨」より 著者:内田魯庵
。その頃から私とは段々疎遠となって余り往来しなくなったゆえ、その頃からの緑雨の晩
年期については殆んど何にも知らない。 余り憚りなくいうと自然暗黒面を暴露するよ....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
と最も深く往来交互したのは『浮雲』発行後数年を過ぎた官報局時代であって幼時及び青
年期を知らず、更に加うるに晩
年期には互いに俗事に累わされて往来|漸く疎く、臂を把....
「活人形」より 著者:泉鏡花
「だが千円は頗る高直だ。「考えて御覧なさい。これ程の玉なら、潰に売ったって三年の
年期にして四五百円がものはあります。それを貴下は、初物をせしめるばかりか、生涯の....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
の山田という男にすすめられて、理髪店の見習いとして住込んだわけだ。もっとも三年の
年期を入れるには親の判がいるので、国へは手紙で頼み、私はそれまで臨時の住込み店員....