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年格好
「年格好〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
年格好の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
つ倉地さんをびっくらさして上げますわ。わたしの妹|分《ぶん》に当たるのに柄といい
年格好といい、失礼ながらあなた様とそっくりなのがいますから、それのを取り寄せてみ....
「根岸お行の松 因果塚の由来」より 著者:三遊亭円朝
を見ているというは訳がわからない、此方《こちら》の気のせいか知らんが、顔立といい
年格好といい伊之助さんに悉皆《そっくり》なんだから、イヤ/\左様《そう》であるま....
「こころ」より 著者:夏目漱石
。犬も尻尾《しっぽ》を高く巻いて小供の後を追い掛けた。しばらくすると同じくらいの
年格好の小供が二、三人、これも斥候長の下りて行った方へ駈けていった。 二十九 ....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
負なし!」 と声は続く。 その時正面の切り戸から悠然と立ち出でた小兵の人物、
年格好は五十五、六、木綿の紋付に黄平の袴、左手に一刀を引っさげてスッスッと刻み足....
「その源」より 著者:宮本百合子
くらい甘いんですの」 ユーモラスと感じてそれを聞くには、女のひとが分別あるべき
年格好であるし、女のいじきたなさと微笑するには余り優越感めいた傍若無人さがつよく....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
あった(この男はそれからあともずっと立ち通しであった)。見たところ二十二くらいの
年格好で、普通のフロックコートを着ている。これはどういうわけでか修道院と僧侶団の....
「生死卍巴」より 著者:国枝史郎
らしくない薄い唇、頬の肉がたっぷりと垂れていて、わずかではあったが品位があった。
年格好は五十五六か、顔の色は赧く日に焼けていたが、かえってそれが健康そうであり、....
「南蛮秘話森右近丸」より 著者:国枝史郎
をするんだからね」 こう云ったのは女である。二十八九か三十か、ざっとその辺りの
年格好、いやらしく仇っぽい美人である。柄小さく、痩せぎすである。で顔なども細長い....
「村井長庵記名の傘」より 著者:国枝史郎
ずお上り」 気が無さそうに長庵が云う。 「ご免下され」と上って来た。三十四五の
年格好、顔色青褪め骨突起し、見る影もなく窶れている。目鼻立ちは先ず尋常、才気はど....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
紳士が、つかつかと進み出て、まず荒田老と、つぎに朝倉先生と、あいさつをかわした。
年格好といい、容貌といい、その人が興国塾長の小関氏であることは、次郎には一目でわ....
「レモンの花の咲く丘へ」より 著者:国枝史郎
っしゃった七弦琴を弾いてね。 女子 どんなお歌を弾いていたの? 少年 私のような
年格好の小供の、知っているようなお歌よ。 女子 どんなお歌? ……それを私に弾い....
「謎の女」より 著者:平林初之輔
。 ぼんやり眼を開いてみると、すぐそばに山野さんが立っていた。彼女は二十二三の
年格好で、見たところ、お嬢さんとも、奥さんともつかなんだ。ホテルでも、この女が何....
「誰が何故彼を殺したか」より 著者:平林初之輔
所|界隈《かいわい》で好奇の的になっていたからである。被害者は既に五十にまもない
年格好であるのに、未亡人の方はまだ、二十二三の若い身空であったせいもあるが、何よ....
「消えた霊媒女」より 著者:大倉燁子
うのは、何だかこう干乾びてしまったといった感じがするほど痩せ細っていて、ちょっと
年格好の見当がつき兼ねたからであるが、よく見ると上品な細面の相当綺麗な顔立なのだ....