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「年毎〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

年毎の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
ぶん自分の職業になるだけの仕事はしたでございましょう……兄弟して両方からして、毎年毎年掘っていった。何十年でございますか、その年は忘れましたけれども、下の方から....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
から伝わったものの中で最も良いものとされている。彼はまた今日のいわゆる歳差を六六年毎に角度一度の割だと推算している(七一年半が正しい)。 第八・九・十・及び第十....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
懸った。 長造は、盃をあげながら、いい機嫌で一座をすっと見廻わした。 「全く一年毎に、お前たちは大きくなるね、孫も出来るし、これで清二が居て――あいつはまだ帰....
自叙伝」より 著者:大杉栄
けた。 今はどうか知らないが、その頃の東京の私立のへぼ中学校では、ほとんど毎学年毎学期に各級の入学試験をやった。そしてその毎学期の初めに二、三度生徒募集をして....
母子叙情」より 著者:岡本かの子
。 「お母さん、とうとう巴里に来ましたね」 今後何年でもむす子のいるかぎり、毎年毎年、マロニエが巴里の街路に咲き迸るであろう。そしてたとえ一人になっても、むす....
鶴は病みき」より 著者:岡本かの子
るばかりである。とりわけ氏と最後に逢った早春白梅の咲く頃ともなれば……そしてまた年毎に七八月の鎌倉を想い追懐の念を増すばかりである。 また画家K氏のT誌に寄せ....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
て、その跡に数軒の家が建てられた。私が現在住んでいるのは其の一部である。元園町は年毎に栄えてゆくと同時に、獅子を呼んで子供に見せてやろうなどと云うのんびりした人....
青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
るので、庄兵衛はその途中、与市の実家へ久振りで立寄った。彼は娘盛りのお冬をみて、年毎にその美しくなりまさって行くのに驚かされた。その以来、彼は参詣の都度に与市の....
今昔ばなし抱合兵団」より 著者:海野十三
毎の八月八日に、お前はその日の日記を認めて、わしのところへ送ってきなさい」 「十年毎の間隔は、ちと永いですね」 「そうでもないよ。そうしてお前が、第八回目の手紙....
フランダースの犬」より 著者:菊池寛
暗い人気のない町は、よけい寒さがこたえるのでした。殊に犬のパトラッシュは、少年が年毎に次第に力を増して行くのに反し、ますます老いぼれて行くのみで、骨の節々が硬ば....
トロッコ」より 著者:芥川竜之介
残している。薄明りの中に仄めいた、小さい黄色の麦藁帽、――しかしその記憶さえも、年毎に色彩は薄れるらしい。 その後十日余りたってから、良平は又たった一人、午過....
絶景万国博覧会」より 著者:小栗虫太郎
形が、場所もあろうに、皺の波の中に描かれてしまうからであった。こうして、お筆は一年毎に小さくなって行って、今日此頃では、精々七八つの子供程の丈しかないのであるが....
画筆に生きる五十年」より 著者:上村松園
と、「これでよいから、大きさはかくかく」というお言葉を賜りました。その時以来、毎年毎年春が回って来ると、今年こそは、上納の画に、専心かかろうと心に定めております....
今年の抱負」より 著者:大倉燁子
はゆかなくとも、せめて、恥しくない、顔の赤くならないものを書きたい。 私は来る年毎に必ずそれを考えるのだが、まだ一度だって実行出来たためしがない。最初の意気込....
田螺」より 著者:北大路魯山人
しの声を知ることに鼻うごめかし通がる。なに、あれは蛙だと、うそぶく。この争いは毎年毎年その季節になると、毎日のように誰かがやっている。嘘と思うなら壺の中にたにし....