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年甲斐もない
「年甲斐もない〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
年甲斐もないの前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「わが町」より 著者:織田作之助
があるからね、奴さん相当眼が高いよ」 玉堂が言うと、他吉はぷっとふくれた。 「
年甲斐もないちゅうのは、こっちのことや。阿呆なことを言いだして、年寄りを嬲りなは....
「二つの庭」より 著者:宮本百合子
。 多計代が、その途方もない真率さで、越智にいわせれば、おそらく粗野で、機略も
年甲斐もない若さでひた迫りに越智に迫ったことを、伸子はよかったと思った。そこに、....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
″\に打たれ、ほう/\の体で逃げ帰りましたが、兄上が大層に怒り、怪しからん奴だ、
年甲斐もないと申して直に暇を出しました、就いては喧嘩両成敗の譬の通り、御当家の孝....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ないものか――
碓氷峠《うすいとうげ》の風車の前で、東を向いてさえあの通りだ。
年甲斐もない道庵――その辺の事に察し入りがないというのはどうしたものか。たとえ、....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
んがまた、 「ホ、ホ、ホ、ホ」 と笑いました。相手が別嬪だから、後へ引くようでは
年甲斐もない――というのは、やっぱり理窟に合わないところがあるのです。それをお雪....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
内から一寸も出られない余儀ない羽目になりました――これと申すも、よせばよいのに、
年甲斐もない悪戯心《いたずらごころ》がさせた業でございます、仔細はいずれおわかり....
「湯女の魂」より 著者:泉鏡花
このごろ入換えて、障子もこのごろ張換えて、お湯もどんどん沸いております。」 と
年甲斐もない事を言いながら、亭主は小宮山の顔を見て、いやに声を密めたのであります....
「錦木」より 著者:宮本百合子
。紅におこされて乳母も、 「有難う、ねまいと思ってもついつかれて居るとほんとうに
年甲斐もないことをしてしまって」 乳母は目をさましてから年若な紅におこされたこ....
「大鵬のゆくえ」より 著者:国枝史郎
歌仙の軸……」 「アッハハハ」とそれを聞くと紋太郎はにわかに哄笑した。「専斎殿、
年甲斐もない、何をキョトキョト周章てなさる。貴殿の邸へはいった賊をここへ探しに参....
「地上」より 著者:島田清次郎
醒ました。夢ではないかと首をもたげると硝子戸越しに下弦の月が寒く照っていた。 「
年甲斐もない、今のざまになっていながら、よくもまあこんなことが出来るものだね、お....
「取返し物語」より 著者:岡本かの子
ゃ。頼んだぞ源右衛門』 源右衛門『じゃと申してあまりな無法の言いがかり』 蓮如『
年甲斐もない。そちから先に何事じゃ。この頼み聴かずばきっと破門じゃぞ』 源右衛門....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
しげに首をゆすった。「それにくらべると、あの女房め、眼付きばかりは小賢しげでも、
年甲斐もない愚か者じゃ。あの頬桁一つくらわしてくりょうとも思うたが、あやつでもさ....