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年立つ
「年立つ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
年立つの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「坑夫」より 著者:夏目漱石
ながら用を足したままの顔をして、 「そうとも、今からすぐ坑夫になって置きゃあ四五
年立つうちにゃ、唸《うな》るほど溜るばかりだ。――何しろ十九だ。――働き盛りだ。....
「行人」より 著者:夏目漱石
高笑いをした。
彼は大阪の富が過去二十年間にどのくらい殖《ふ》えて、これから十
年立つとまたその富が今の何十倍になるというような統計を挙《あ》げておおいに満足ら....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
るく思ってくれたもうな。会社の方は君の職業とは違って随分忙がしいんだから」
「十
年立つうちには大分違うもんだな」と主人は鈴木君を見上げたり見下ろしたりしている。....
「ズラかった信吉」より 著者:宮本百合子
立たせられたと思う? レーニンは女を台所から解放しろと云った。レーニンが死んで何
年立つ? 列は長くなるばっかりで、そこに立ってるのはいつだって女なんだ!」 キ....
「三郎爺」より 著者:宮本百合子
だ嘘だと云ったそうだが、今は主筋になった山沢さんの御隠居が、昔から記録本に、何百
年立つとどんな毛色になるということが書いてある。そして黒いのなら、少くとも五百年....
「雉子日記」より 著者:堀辰雄
。その娘は Jean de Montheys という男と結婚した。が、それから一
年立つか立たぬうちに、マリニャンの戦いが起り、その夫はそれにはかなく戦死してしま....
「追憶」より 著者:宮本百合子
云う打ちまかせた態度から僅かながら遠のかせられた。 此の事を思う毎に若し私が十
年立つ今まで、彼と一緒に、少なくとも折々は会いもし口も利く生活をして来たら、かな....
「漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
何も知らずに眠りこけている玉喜久の濃い二つの眉を指先で撫でながら、 「もう四、五
年立つと別嬪になるのだな。」と言っていた言葉を思い出した。私は京都に来て禅寺のよ....