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年給
「年給〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
年給の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「カーライル博物館」より 著者:夏目漱石
ムウェルを著わしフレデリック大王を著わしディスレリーの周旋《しゅうせん》にかかる
年給を擯《しりぞ》けて四角四面に暮したのである。 余は今この四角な家の石階の上....
「道標」より 著者:宮本百合子
海軍将校の服をつけたヨーロッパ人将校が、粗末な白木綿の服の背に弁髪をたれている少
年給仕を叱咤し、殴りたおし、そのしなやかな体を足蹴にかけている。こうして憎悪は集....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
室位に分たれた部屋に住んで、女|二人を使った。食事は自弁であった。それに他家では
年給三十両内外であるのに、藤堂家では九両であった。当時の武家奉公をする女は、多く....
「銀座アルプス」より 著者:寺田寅彦
吸をして自由に手足を伸ばしたくなるのがあたりまえである。F屋|喫茶店にいた文学青
年給仕のM君はよく、銀座なんか歩く人の気が知れないと言っていたが、考えてみれば誠....
「労働者農民の国家とブルジョア地主の国家」より 著者:宮本百合子
業服は無料であたえられるし、無料の社会保険にも加入出来る。この工場でも他と同様毎
年給料つきの二週間の休暇があたえられる。 このような条件は、英国工場にあるもの....
「巴里のキャフェ」より 著者:岡本かの子
た女があったらアメリカ娘と見てよろしい――彼女はタキシードを着たパリジャンの美青
年給仕を眼で追いながら、ふかりふかり煙草を吸っている。オカッパにウエーヴをかけな....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
千ドル(わが金およそ一万五千円)以上の所得あり。その最も有名なるものは、大統領の
年給より多き所得ありという。 普通の米国人はヤソ教外の宗教を信ずるものを外道と....
「西航日録」より 著者:井上円了
といたってまれなり。ことに北部は一層はなはだしきがごとし。 この地方にて下女の
年給が、食事を給するほかに、二十ポンドないし三十ポンド(わが三百円)なりというを....