年貢の納め時[語句情報] » 年貢の納め時

「年貢の納め時〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

年貢の納め時の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
天主閣の音」より 著者:国枝史郎
鶴の一声利目があるなあ。だが貴様には不思議だろう。俺の素性が解るめえ。……貴様も年貢の納め時、首を切られて地獄へ行き、閻魔の庁へ出た時に、誰に手あてになったかと....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
ののある金兵衛の仮宅の方へ行って泊めてもらおうとした。 「どうもまだわたしも、お年貢の納め時が来ないと見えますよ。」 と言いながら、吉左衛門は梯子段の下まで寿....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
とお世話になったが、江戸へ出て一旗《ひとはた》揚げるつもりだ。がんりきもここらが年貢の納め時だから、小商売《こあきない》の一つも始め、飯盛上《めしもりあが》りの....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
例の笠の台だけを結んだ紐のところへかかると共に、 「恐れ入りました、味鋺の子鉄の年貢の納め時でございます、お手向いは致しませぬ、神妙にお縄を頂戴いたします」 ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
なもので、そんな仕事をせずとも、安心して暮せるようになりさえすれば、もうこの辺で年貢の納め時、と言ったような満たされた心があるものですから、お絹は一切の未練や、....
十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
たな!」 「やい、神妙にお縄をいただけ!」 「…………」 「夜叉丸! 手前も……年貢の納め時だ!」 「馬鹿め! 人足! 捕れたら捕れ!」 小間使いお菊の女勘助....
大岡越前」より 著者:吉川英治
灯だ」 「じゃあ、裏門か、隣へ、塀越しに」 「そこも、捕手だ。大亀、無念ながら、年貢の納め時が来たようだ」 「なんの、おれは、死ぬのはいやだ。――おお、あの御用....