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「幸若〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

幸若の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
能とは何か」より 著者:夢野久作
聴くものに迫って来る。そうした事実を尚深く遡って考えると、能が出来る迄には雅楽、幸若舞、田楽、何々舞、何々狂言なぞいう、能楽の前身とも云うべきものが非常に発達し....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
踊りは、一種異様なる見物《みもの》であります。古代の雅楽《ががく》の如く、中世の幸若《こうわか》に似たところもあり、衣裳には能狂言のままを用いたようでもある。 ....
東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
に達したこともある。旧遊女で後尼となり真禅と号した女が、曲舞を演じたこともある。幸若《こうわか》の流を汲む越前の芸人が上洛して、二人舞というを御覧に入れたことも....
人面瘡物語」より 著者:田中貢太郎
をあさっていると、忽ちそれと思われる記録に行き当った。それは怪霊雑記にある話で、幸若舞の家元になった幸若八郎と云うのが、京都へ登って往く途中、木曽路で出会った出....
織田信長」より 著者:坂口安吾
鷹狩が好きか、そのほかに、信長の趣味はなんだ」 「舞と小唄です」 「舞と小唄か。幸若大夫でも教えに行くのか」 「いゝえ、清洲の町人の友閑というのが先生で、敦盛を....
血ぬられた懐刀」より 著者:国枝史郎
金の香炉があって、催情的の香の煙が、太い紐のように立っている。 「お那々、謡え!幸若、舞え! 伴作々々鼓を調べろ!」 またも秀次は喚き出した。 「……何を恐れ....
魔像」より 著者:林不忘
間|譜代《ふだい》、柳間出仕《やなぎのましゅっし》、寄合御番《よりあいごばん》、幸若観世太夫《こうわかかんぜだゆう》と順々に装束を正して将軍拝賀に出る。それこそ....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
の座の芸を追い抜いて、後世に伝わる能楽の輪廓をほぼ作りあげる。桃井|播磨守の末の幸若丸が幸若舞をはじめる。二条良基の庇護を受けた連歌師救済の手で、『筑波集』や『....
木綿以前の事」より 著者:柳田国男
芒 扇車 終りの知れぬ下手の舞舞 以之 舞まいは越前幸若などと同系統の、民間の古風な伎芸で、一派の家筋の者がこれを生計としていたのが....
特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
張するところによれば、その支配の下には猿舞わしもおりますれば、田楽や猿楽・舞々・幸若、その他種々の遊芸人もおります。金剛大夫が弾左衛門に渡りを付けずして、江戸で....