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幹線
「幹線〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
幹線の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
築のごときはなかなか最初の意気込みどおりに進行しなかった。東京と京都の間をつなぐ
幹線の計画すら、東海道を採るべきか、または東山道をえらぶべきかについても、政府の....
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
のあった時分の下町|情緒も影を潜め、水上の交通が頻繁になった割に、だだ広くなった
幹線道路はどこも薄暗かった。しかし環境の寂しい割りに小夜子の家はいつも賑やかであ....
「都会地図の膨脹」より 著者:佐左木俊郎
され、萎縮を知らない膨脹が続いた。 道路は先ず市街地から住宅分割貸地へ、第一の
幹線が通された。併し、地主達の予定通り、それだけでは済されなくなって来た。そこえ....
「日本天変地異記」より 著者:田中貢太郎
る。要するにわが国は、こういうふうに外側地震帯及び日本海を走っている内側地震帯の
幹線に地方的な小地震帯がたくさんの支線を結びつけているうえに、火山脈が網の目のよ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
峠《うすいとうげ》なのですが、あれはハイキングのためのハイキングではなく、国道の
幹線が、当然上りになっているところを上り来ったまでであり、その他に於て高いところ....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
町とつらなった問屋筋の多い街の方にあって、街の位は最上位であった。それがいまいう
幹線で、浅草から帰りの線路を持つ街の名は浅草橋の方から数えて、馬喰《ばくろ》町、....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
る小僧さんたちにすまなく思わせた。 表通りには鉄道馬車の線路のある日本の中央の
幹線道路でありながら、牢獄《ろうごく》のあった時代からはかなり過ぎているのに、人....
「ベルリン大学」より 著者:寺田寅彦
したという経験をもっていて、搭乗気球としての最高のレコードの保持者であった。鉄道
幹線から分れた田舎廻りの支線、いわゆるクラインバーンの汽車の呑気なのに驚いたのは....
「異邦人の意欲」より 著者:豊島与志雄
ことによって終る。その時に初めて、作者の意欲の純粋性が保たれる。そこに文学の生命
幹線がある。 この生命
幹線を、私は、例えばピリニャークの「火を生む町」に感ずる....
「北支点描」より 著者:豊島与志雄
作も行われている。即ちこの鉄道は、単なる交通運輸の機関のみでなく、また治安工作の
幹線であって、各重要都市をつなぐ一本の線を広さのある面にまで拡げるのを、主眼とし....
「曽我の暴れん坊」より 著者:坂口安吾
ころが源氏の天下になり、鎌倉に幕府ができて、京と鎌倉のレンラクで東海道が日本一の
幹線道路になったから、大磯マーケットはみるみるふくらんで、鎌倉近辺で第一番の遊び....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
沿うて丘をくねくねと曲っている道であるが、その幅は一間ぐらいしかない。これが昔の
幹線道路かと思うと、昔の話にしても異様だ。 しかし現代の
幹線第一号の東海道の国....
「坑鬼」より 著者:大阪圭吉
り、更にまた各片盤坑に設けられた櫛の歯のような採炭坑は、南北何丁目の支線道路だ。
幹線から支線道路へ、いくつものポイントを切って峯吉の採炭場へ近づくにつれ、お品の....
「淡紫裳」より 著者:佐藤垢石
名人木村義雄氏と共に、半島の各地を歩いた記録である。 一 朝鮮半島の
幹線は、いま複線工事をしているので、三十分以上も遅れて京城へ着いた。駅のフォーム....
「早稲田神楽坂」より 著者:加能作次郎
常なものである。元々地勢上そういう運命にあり、矢来方面早稲田方面から神楽坂へ出る
幹線道路として年々繁華を増しつつあったわけであるが、震災以後|殊に目立ってよくな....