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幼年学校
「幼年学校〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
幼年学校の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「渦巻ける烏の群」より 著者:黒島伝治
くさそうな男の声がひびいた。 「ガーリヤ!」 「何だい。」 ウラジオストックの
幼年学校を、今はやめている弟のコーリヤが、白い肩章のついた軍服を着てカーテンのか....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
へただとか融通がきかないとかいうそしりの意味もないことはなかった。 僕が陸軍の
幼年学校から退学させられて家に帰った時にも、 「お父さんはあんなにおとなしい方だ....
「黴」より 著者:徳田秋声
。 「ほんとに不思議ですね。」娘は少し膝を崩して、うつむいていた。 五
幼年学校とかの試験を受けに来た甥が、脚気の気味で、一時国へ帰る前に、婆さんはその....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
ながら寄生木を読んだ将軍夫妻は、生前顔を合わすれば棒立に立ってよくは口もきけず、
幼年学校でも士官学校でも学科はなまけ、病気ばかりして、晩年には殊に謀叛気を見せて....
「獄中記」より 著者:大杉栄
と逃げるようにして行ってしまった。 彼と僕とはかつて同じような理由で陸軍の
幼年学校を退学させられた仲間だった。彼は仙台の幼年校、僕は名古屋の幼年校ではあっ....
「続獄中記」より 著者:大杉栄
はない。女っ気のない若い男の寄宿舎なぞにはどこにでもあることだ。現に僕は、陸軍の
幼年学校で、それが知れればすぐに退校されるという危険をすら冒して、忠勇なる軍人の....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
人事件やレプラ患者追放事件なども起きねばならなかったわけである。 四、教育
幼年学校 私が某連隊へ入営して半年も経たない内に、連隊の将校の内で、どれが中学....
「家常茶飯 附・現代思想」より 著者:森鴎外
は歩いていましょう。何でも親達は軍人にする積で、十ばかりの奴を掴まえてウィインの
幼年学校に入れたのだそうです。処が規則で縛って置きにくい性質なので、十五の時にと....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
男は言った、「俺はいったい墓掘り人なんかになる身分ではないんだ。親父《おやじ》は
幼年学校の門衛だった。そして俺に文学をやらせようとした。ところが運が悪かった。親....
「ジロリの女」より 著者:坂口安吾
の娘で、陸軍大尉と結婚して子供も一人ある二十六の夏川ヤス子という才媛だ。 夫は
幼年学校、陸士育ちの生粋の軍人であるから、敗戦にヤブレカブレ、グウタラ、不キゲン....
「火の扉」より 著者:岸田国士
た。一徳は言葉をついだ―― 「そうだろう? はじめて剣をつつたのが、十四の年だ。
幼年学校の五年、士官候補生を三年、これはおれの少年期の最後と青年期の大部分をあげ....
「いわゆる「反省」は我々を救うか」より 著者:岸田国士
十四五歳の頃、私は陸軍
幼年学校の生徒であつたが、そういう学校へなぜはいつたか、その理由はここでは述べな....
「はつ恋」より 著者:神西清
きない始末だった。公爵夫人の生みの息子が、ペテルブルグから帰省して来たのである。
幼年学校の生徒で、十二ぐらいの子だった。ジナイーダはこの弟を、早速わたしの手にあ....
「ロザリオの鎖」より 著者:永井隆
られ、全体の機構の一部分で何もわからずにくるくる回らされていたんだなあ。おまけに
幼年学校派哲学の「無我」を吹き込まれてさ。無我というのは我を無くすことだ。まず我....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
してその精神の原動力たるべき国体に関する信念感激をたたき込むかであった。私どもは
幼年学校以来の教育によって、国体に対する信念は断じて動揺することはないと確信し、....