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幼虫
「幼虫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
幼虫の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
転《かいてん》し」と言うのは必しも常に優美ではあるまい。
支那
蛍の
幼虫は蝸牛《かたつむり》を食う時に全然蝸牛を殺してはしまわぬ。いつも新らしい肉を....
「人間失格」より 著者:太宰治
疥癬《かいせん》の虫がうようよ、または、おさしみ、牛豚肉の生焼けには、さなだ虫の
幼虫やら、ジストマやら、何やらの卵などが必ずひそんでいて、また、はだしで歩くと足....
「錯覚数題」より 著者:寺田寅彦
適応する本は見つからないものである。 たとえば、ばらの葉につくチューレンジ蜂の
幼虫を駆除するに最も簡易で有効な方法を知りたいと思って、いろいろな本を物色してみ....
「不沈軍艦の見本」より 著者:海野十三
アの燻製肉こそは、カナダの国境附近の産になる若鹿の肉にアマゾン河にいる或る毒虫の
幼虫を煮込み、その上にジーイー会社で極超短波を浴せかけて、電気燻製とし、空前絶後....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
ドの産物――挽かない材木と挽いた材木。ランニング選手、ヌルミとリトラと無数のその
幼虫。 さて、もっと、もっともっと北へ進もう――というんで、涙の出るようなさび....
「蚤」より 著者:斎藤茂吉
(浅草医院といった)の診察室に絨緞が敷いてあったが、その絨緞を一寸めくると、蚤の
幼虫も沢山つかまえることが出来た。それから繭をつくって、蛹になったのも居た。僕は....
「蜂が団子をこしらえる話」より 著者:寺田寅彦
な蜂が、柔らかい若芽の茎の中に卵を産みつけると、やがて茎の横腹が竪にはじけ破れて
幼虫が生れ出る。これが若葉の縁に鈴成りに黒い頭を並べて、驚くべき食慾をもって瞬く....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
、火の玉の一つ一つから驚くべき物が爆発して、空中に充満した。それは血のない醜悪な
幼虫のたぐいで、わたしには到底なんとも説明のしようがない。一滴の水を顕微鏡でのぞ....
「博物誌」より 著者:岸田国士
。 彼は桜んぼを返す。が、その桜んぼと一緒に、彼が一年間に嚥み込む害虫の三万の
幼虫も返してよこす。 〔Le Martin-Pe^cheur〕 今日の夕方は、....
「三筋町界隈」より 著者:斎藤茂吉
たけれども、そのころは蚤が多くて毎夜苦しめられた。そのかわり、動物学で学んだ蚤の
幼虫などは、畳の隅、絨毯の下などには幾つも幾つもいたものである。私はある時その幼....
「光は影を」より 著者:岸田国士
そうはいないもの」 「あら、残酷ね」 「一人の女王に奉仕する本能が恋愛の代りさ。
幼虫を護り養う本能がつまり母性愛の変形だ。要するに、大部分は中性なんだから、それ....
「莢豌豆の虫」より 著者:佐藤垢石
山女魚は貪食の魚で、昆虫とかその
幼虫とか、魚類の卵、みみずなど、この魚の好んで食う餌は、殆ど数えることができない....
「ザザ虫の佃煮」より 著者:佐藤垢石
姿をしたのもある。また挟み虫のようで、黄色いのもある。これは、いずれもかげろうの
幼虫であろう。 なかでも、挟み虫のような形で、黄色い川虫を山女魚やはやが好むよ....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
ている。藻草も、岸辺の葦も沈黙のまま美しい線を空間に画いて立っている。 蜻蛉の
幼虫は沈んだり登ったり、芽の根本で呑気な体操の真似事をやっている。ひとり忙しいの....
「冬のちょう」より 著者:小川未明
刺があって、外からの敵を守ってくれるであろうし、そのやわらかな若葉は卵が孵化して
幼虫となったときの食物となるであろうと考えたからでした。 彼女は、子供に対する....