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幽棲
「幽棲〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
幽棲の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十二支考」より 著者:南方熊楠
なからんと王阮亭は言った(『池北偶談』巻二)。ちょうど虎豹が林沢におれば威あり、
幽棲を去って人に近づくと三文の値もなくなるに似たり、インドでは欧州と等しく獅《し....
「新生」より 著者:島崎藤村
植えて静かに老年の時を送ろうとした先生がしばらく奥さんと別れ住んでいたというその
幽棲《すまい》の方へ行った。先生と奥さんの妹との関係は、岸本と姪との関係に似てい....
「武士を夷ということの考」より 著者:喜田貞吉
も察するを得べし。播磨の佐伯部はもと武尊捕虜の後と称すといえども、かつては山間に
幽棲して、全く世と隔絶し、久しくその存在をすら忘れられたりきと伝うるなり。また仁....
「憑き物系統に関する民族的研究」より 著者:喜田貞吉
。所謂護法胤の人々が、これを有力なる武器として社会の圧迫に抵抗し、山間に安全なる
幽棲地を保有しえたことはこれを想像するに難くないのである。 かくの如きはひとり....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
ばれるように、もと平地の農村にいたものが、何らかの事情でその村に住みかねて山間に
幽棲の地を求めて、山村を作ったのもあろう。山間僻地の村落には、よく平家の落人伝説....