幾久しく[語句情報] » 幾久しく

「幾久しく〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

幾久しくの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
恋を恋する人」より 著者:国木田独歩
出来ましたが、最早《もう》二度とは会えませんから言います、貴女も身体も大切にして幾久しく無事でお暮しになるように……」 お正は袖を眼に当て、 「何故会えないの....
文七元結」より 著者:三遊亭円朝
餅搗《もちつ》きを致しますから、直《すぐ》にお供をお届け申しますが、何《ど》うぞ幾久しく御交際を願います」 長「冗談いっちゃアいけやせん、私《わっち》のような....
業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
様で」 文「いや手前は本所業平橋に居《お》る浪島文治郎と申す至って武骨者、以後幾久しくお心安く」 さ「はい、業平橋と云う所は妙見様《みょうけんさま》へ往《ゆ....
政談月の鏡」より 著者:三遊亭円朝
道理がない、然う御贔屓下さいますと却《かえ》って褪《さ》めるもので、何うか末長く幾久しく」 金「其んな堅い事を云わずに取ってお置きなさい、只上げやアしません、....
雛妓」より 著者:岡本かの子
名前を奥さまにお返し申し、それとお情けを受けた歳の十六の若さを奥さまに差上げて、幾久しく奥さまのお若くてお仕事遊ばすようお祈りいたします。ただ一つ永久のお訣れに....
菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
を下りまして左へ折れた処に、見る蔭もない茅屋に佗住居を致して居ります、此の後とも幾久しく……」 織「左様で、あゝ惜しいお方さまで、只今のお身の上は」 大「誠に恥....
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝」より 著者:三遊亭円朝
番頭又作と申すもので、旦那から承わって居りましたが、ようこそお出でゞ、此の後とも幾久しく宜しゅう願います、えゝ当家も誠に奉公人も大勢居りましたが、女共を置きまし....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
匠、私も御丹精によってようやく一人前の仏師と相成りましたが、お別れに臨み御高恩を幾久しく記念致したいと存じますによって、何卒か師匠のお名の一字をお貰い致したい」....
怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
たせてやりたいから、いゝかえ、緩りとお休み、先ずお開と致しましょう、孝助殿どうか幾久しく願います、娘はまだ年もいかず、世間知らずの不束者だから何分宜しくお頼み申....
海神別荘」より 著者:泉鏡花
子 お前、私の悪意ある呪詛でないのが知れたろう。 美女 (うなだる)お見棄のう、幾久しく。 一同 ――万歳を申上げます。―― 公子 皆、休息をなさい。(一同退場....
松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
めてお目に懸ります、自分は粥河圖書でございます、此の度は又不思議な御縁で、以来は幾久しく何分にも御別懇に願います、此の者は眞葛周玄と申すが、只今|喰酔っておりま....
おとずれ」より 著者:国木田独歩
きぬ。宮本二郎は永久を契りし貴嬢千葉富子に負かれ、われは十年の友宮本二郎と海陸、幾久しく別れてまたいつあうべきやを知らず、かくてこの二人が楽しき春は永久にゆきた....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
おはしまし候へども、歳末の御祝儀申上まゐらせ候しるしまでにさし上まゐらせ候。なほ幾久しくまん/\年までも相変らずといはひ入まゐらせ候、すゑながらどなた様にもよろ....
註文帳」より 著者:泉鏡花
ず、 「ああ、厭だっていうんだもの、」と絶入るように独言をした。あわれこうして、幾久しく契を籠めよと、杉が、こうして幾久しく契を籠めよと! お若は我を忘れたよ....
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
、始めましてお目にかゝります、私は矢切村のおしのと云うやくざ婆アでござえますが、幾久しくお心安く願えます」 伊兵衞「ヘイ/\、お茶を持ってお出で、へー何に御用で....