幾何[語句情報] »
幾何
「幾何〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
幾何の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「保吉の手帳から」より 著者:芥川竜之介
は皆がらんとしている。通りすがりに覗《のぞ》いて見たら、ただある教室の黒板の上に
幾何《きか》の図《ず》が一つ描《か》き忘れてあった。
幾何の図は彼が覗いたのを知る....
「後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
》ろうと思います。それで来年またふたたびどこかでお目にかかるときまでには少くとも
幾何《いくばく》の遺物を貯えておきたい。この一年の後にわれわれがふたたび会します....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
私はそのものの隅か、中央かに落された点に過ぎない。広さと幅と高さとを点は持たぬと
幾何学は私に教える。私は永劫に対して私自身を点に等しいと思う。永劫の前に立つ私は....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
わゆる黄金截(〇・六一八)の比例を使ったらしいが、それにはともかくも一通りならぬ
幾何学の知識がなくてはならないはずである。 我々が人間文化の最古の表象の跡を尋....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
ますと、密集隊形の方陣から横隊になり散兵になり戦闘群になったのであります。これを
幾何学的に観察すれば、方陣は点であり横隊は実線であり散兵は点線であり、戦闘群の戦....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
ようと。だが結局後に述べるような突発事件のために、折角考えた散歩コースを行くこと
幾何もなくして、遂に前途を放棄しなければならなくなったのだった。…… ポーンと....
「灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
増長せしむる錦繍|綾羅と違って、皆有用なる知識の糧、霊魂の糧である。金に換えたら
幾何のものでなくても、其存在の効果は無際涯である無尽蔵である。此の焼けて灰となっ....
「金属人間」より 著者:海野十三
二」とか札のついていたものを見物《けんぶつ》した。それは、すこぶるかんたんな立体
幾何学的《りったいきかがくてき》な模型《もけい》のような形をしていた。 大小三....
「軍用鼠」より 著者:海野十三
ったのだ。逆ハ必ズシモ真ナラズとは、中学校――もちろん女学校でもいいが――で習う
幾何の教科書に始めて現れるが、上記の場合は正に必ズシモの場合なのである。 「鼠の....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
事も為し得ない。そうした場合には、右の人物の悪癖の矯正に手間どれて、剰すところが
幾何もないことになる。くどいようだが、われ等の求むる人物は、敏腕で、熱心で、真理....
「新学期行進曲」より 著者:海野十三
。さあそこで奇抜な問題を出すぞ。この答案がうまく出来れば試験パスじゃ。これは立体
幾何学の問題じゃ、えーと、「
幾何学をもって幽霊の存在を証明せよ」どうだ分るか、も....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
同様の働きを二個の螺旋にてはなし得まじく候や。もしなし得るものとせば、その大さは
幾何に候や」というので、つまり科学を戦争に応用せんとするのである。 囚人であり....
「雷同性に富む現代女流画家」より 著者:上村松園
描いているのか、さっぱり見当もつかない怪しげなものが沢山におります。銘々の婦人に
幾何の共通な方向があって、制作を規定したり、撰択したりするのかは知りませんが、こ....
「三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
簀当時多くの新聞に伝えられた。十年前だった、塚原靖島田三郎合訳と署した代数学だか
幾何学だかを偶然或る古本屋で見附けた。余り畑違いの著述であるのを不思議に思って、....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
諍一|閻浮提に起るべし」は私の軍事研究に不動の目標を与えたのである。 戦闘法が
幾何学的正確さを以て今日まで進歩して来たこと、即ち戦闘隊形が点から線に、更に面に....